第715話🦇極めたワケ ページ47
*ミラ side*
そして、翌日の放課後―――――
「エッミ兄や〜ん!!」
アタシは、シャオロンたちと共に中庭にやって来ていた。
その目的はもちろん、エミ兄やんの魔術講座を受けるため。
「約束通り、アタシも魔術講座を……って、なんか元気無くない?」
すでに待っていた彼のほうへ駆け寄ると、なんとなくどんよりした雰囲気だった。
「い、いや…ちょっとな、昨日の件でグルッペンさんにしこたま怒られただけで……」
「あー……そういえばエミ兄やんの目的って、アタシらの妨害やんな?」
やのに、こんなプラスになるようなことしてたらそら怒られますわ……;;
「しかし……私は、せっかく得られたこの
うーん……まぁ、エミ兄やん本人がやる気満々ならええか。
「よっしゃ! 今日もよろしく頼むでッ、エーミール!」
シャオロンの声を皮切りに、本日の魔術講座が開始した。
「いや〜……同じ魔術使ってても、やっぱミラのはひと味違って見えるな」
アタシがすでに使える魔術をホイホイ使って見せていると、おもむろにシャオロンがそんなことを口走った。
「なぁなぁ! ミラって、なんでそんなにいろんな魔術使えるん? まだ授業で習ってないやつばっかやん!」
身を乗り出して尋ねてきたゾムに、アタシは笑って答えてやる。
「そりゃあ、昔エミ兄やんに教えてもらったからね。今のみんなみたいに♪」
「はぇ〜……小さい頃からもう魔術の勉強してたなんて、ミラちゃんは頑張り屋さんやねぇ」
純粋に褒めてくれたのであろうウツのその言葉に、アタシは思わずピクリと反応してしまった。
「……違う」
頑張り屋とか……そんな、綺麗なモンやない。アタシは、アタシはただ―――。
「ほらほらッ、おしゃべりもいいですけどちゃんと励んでくださいね?」
エミ兄やんが割って入ったことで、みんなの関心は魔術講座へと移った。
そんなみんなに聞こえないよう、エミ兄やんはアタシに
「大丈夫……?」
「ッ……うん、大丈夫。ありがとうな、話そらしてくれて」
「ううん、気にせんでええよ。けど、何かあったら遠慮せず言ってね?」
気遣ってくれる彼の優しさが嬉しくて、アタシは自然と笑顔で応えることができた。
133人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空文 晴霧(プロフ) - バー子さん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございます!! これからも頑張ります(*´∀`*) (2023年2月13日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
バー子 - 面白いお話、いつもありがとうございます!!応援してます!! (2023年2月13日 21時) (レス) @page12 id: ca2116eb16 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - AYMさん» コメントありがとうございます!! サバト編、ぜひお楽しみください( *¯ ꒳¯*) 11巻のutくん活躍シーンも私なりに描かせてもらってるので、いずれお目見えするのが楽しみです(´∀`) (2023年2月4日 17時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
AYM - 続編(15)おめでとうございます!!ミラちゃんいいですねえ!好き(告白)サバト編だから、あのemさんが見れるのか!wktkてか、そろそろで11巻のut活躍回が来るがミラちゃんは見るのかな?見たら大興奮だろうなぁ、これからも無理せず頑張ってください!!応援してます! (2023年2月4日 14時) (レス) @page1 id: 48240d13f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年2月3日 21時