【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:VOL.15【魔入間】

第680話🦇愛しき“先生” ページ12

*ミラ side*

「大丈夫」

アタシの手を両手で優しく包み込み、エミ兄やんはゆっくりと口を開く。

「できないことは、できるようにすればいい。そうして努力してきたからこそ、今の君がおるんやろ？」

ハッと顔を上げると、彼は真っ直ぐアタシを見つめて微笑んでいて。

「これからいっぱい学んでいけば、いつかきっと野望は掴める。昔は、俺しか教える存在がいなかったかもしれないけど……今の君には、素敵な“先生”がたくさん居(お)るはずやで」

先、生……。

「大丈夫やで、ミラちゃん。わからないことがあるなら、いつでも俺に聞いて。何でも教えるよ。だって……



―――何があろうと、俺はずっと君の味方やから」



「ッ……！！」


『何があったって、俺はミラちゃんの味方やからな！』


ひどく辛(つら)い経験をした、“あの時”も……この悪魔(ヒト)は、そう言ってくれた。

「……うん…うん」

あぁ……本当にアタシは、恵まれてる。

「……ありがとうな、エミ兄やん。アタシ、もっともっと頑張るわ！」

「！……うんッ、いつでも力になるからな」




―――アタシの悪魔(じん)生初めての“先生”がアナタで良かったよ、エミ兄。

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