第676話🦇叡智の結晶 ページ8
*エーミール side*
突然光り出した魔術書を恐る恐る覗き込んでみると、そこには文字が浮かんできた。
[―――オリオン・Mの血を受け継ぐ者へ、ここに書き記す。
汝が窮地に陥りし時、以下に記されし光輝なる呪文を詠唱せよ。
さすれば、先祖代々より継承されし叡智の結晶―――……究極魔術が発動せん]
そこに書き記された呪文を、俺はゆっくりと口にしていく。
「……“
私は……強くあらねばならないんだ。
「“
いつの日か、私の目前に現れる未来の伴侶のために……!!
「“
そして―――。
「“
今、目の前に居る……―――大切な
「―――〖デモン・エクス・マンダーラー〗!!!」
無我夢中で詠唱した呪文により、魔獣たちは一斉に消滅した。
店内が光で埋め尽くされる中、俺は真っ先に彼女のほうへ駆け寄る。
「ミラちゃん!! 大丈夫ッ!?」
慎重に体を抱き起こして呼びかけると、ミラちゃんはどこか満足そうに笑っていた。
「今の…ようわからんけど、めっっっちゃすごかった……!! やっぱり、エミ兄やんはすごいなぁ……!」
無邪気に笑うその顔は、昔の彼女と何も変わっていなくて。
「ミラちゃん……………ありがとう」
ただ一言だけ告げ、俺は彼女をそっと抱き締めた。
「うぇ……?? どちらかといえば、エミ兄やんがお礼言われるほうじゃ……?」
不思議そうにそんなことを言う彼女に、俺は見えないようこっそりと笑みをこぼした。
こんな俺のこと……変わらず好きでいてくれて、ホンマにありがとうな。
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空文 晴霧(プロフ) - バー子さん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございます!! これからも頑張ります(*´∀`*) (2023年2月13日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
バー子 - 面白いお話、いつもありがとうございます!!応援してます!! (2023年2月13日 21時) (レス) @page12 id: ca2116eb16 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - AYMさん» コメントありがとうございます!! サバト編、ぜひお楽しみください( *¯ ꒳¯*) 11巻のutくん活躍シーンも私なりに描かせてもらってるので、いずれお目見えするのが楽しみです(´∀`) (2023年2月4日 17時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
AYM - 続編(15)おめでとうございます!!ミラちゃんいいですねえ!好き(告白)サバト編だから、あのemさんが見れるのか!wktkてか、そろそろで11巻のut活躍回が来るがミラちゃんは見るのかな?見たら大興奮だろうなぁ、これからも無理せず頑張ってください!!応援してます! (2023年2月4日 14時) (レス) @page1 id: 48240d13f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年2月3日 21時