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第610話🦇奇妙で素晴らしき関係性 ページ38

*ラッダァ side*

「あ゛〜〜〜〜、つ〜か〜れ〜た〜〜〜」

結局、バラム先生の一撃をくらってしまった俺はそのままダウンして負けてしまった。

まー…元から“8(ケト)位階(ランク)に勝てるとは思ってなかったし、勝つつもりも無かったからいいんだけどさぁ……。

それに―――。

「さすがでしたわラッダァ先生! あのシチロウ先生相手にここまで善戦できるなんて、やっぱりすごい悪魔(ヒト)ですねッ!」

(あお)向けに倒れ込んだ俺の顔を覗き込みながら無邪気に笑うミラを見ていると、疲れも痛みも一瞬で吹き飛んでしまう。我ながら単純だな……。

「……おーう。まぁ、お前が満足できたんなら良かったわ……」

「はいッ、もう大満足です! むしろ、先生らのやり合い見てたらウズウズしてきちゃって……あーッ、もう我慢できん!! アリス! サブロくん! アタシとやり合おーや!!!」

「うむッ、望むところだ!!」

「気乗りはせんが、仕方あるまい……これも、さらなる強さを手に入れてイルマ様のお力になるため!!」

気合い充分の2人を相手に、ミラはあっという間にバトルを仕掛け始めた。

「ハァ〜……良いねぇ、若者は元気で」

ムクリと体を起こしてその光景を見守っていると、横からスッと何かが差し出された。

「お疲れ様、ラッダァ先生。コレ、よかったらどうぞ」

「あ、どうも……」

バラム先生が差し出してきた湯()みを受け取り、中に入っていた魔茶をすすってひと息つく。

「あの、思いっきり殴っちゃってごめんね……? 大丈夫?」

「あー、大丈夫っスよ。師団(バトラ)活動で日頃から怪我しまくりなんで、慣れてます」

「そっか、それなら良かった……。それにしても、ミラさんが認めてるだけはあるよ。あんなに攻撃かわされたの、初めてだったなぁ」

「ま、避けるのは得意なんでね」

そう答えてから、俺はふっと視線を移して独り言のように呟く。

「……もっと、強くなんないとな」

「!……うん、そうだね。僕も、まだまだ精進(しょうじん)しないと」

俺の視線の先に彼女が居ることに気付き、バラム先生も同じほうを見つめてそう言った。

「……また、やり合いますか?」

「え……いいの!? ラッダァ先生がよければ、ぜひやりたいな!」

パアッと顔を輝かせるバラム先生に、俺は笑顔で応える。

こうして、俺とバラム先生の奇妙な関係が出来上がったのであった―――。

第611話🦇詐欺師の憂鬱→←第609話🦇最高の悪魔たち



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空文 晴霧(プロフ) - AYMさん» そうなんですよ、まだ彼の“本当に選んだ道”を知らないんですよね彼女は…! ぜひ楽しみにしててください(*´∀`*) (2022年12月29日 2時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 白黒ぐも。さん» 最高の褒め言葉ですありがとうございます…!! うちの子を好きになってもらえて何よりです(*´ー`*) マイペースな更新にはなりますが、応援よろしくお願いします! (2022年12月29日 2時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
AYM - グッ、、やべえ、この後が楽しみすぎるッ!!きっとだけど、ミラさんはciの本当を知らないと思うけど、あれを知ったらどうなるんだろうか、、、めっちゃ、ゾクゾクしてきた!!!ほんと大好きです!更新無理せず頑張ってください!! (2022年12月28日 21時) (レス) @page47 id: 48240d13f1 (このIDを非表示/違反報告)
白黒ぐも。(プロフ) - 気持ち悪いくらい読みやすくて素敵な小説……!!そしてミラちゃんが魅力的……!!応援させていただきますッッ(吐血) (2022年12月22日 15時) (レス) @page35 id: 2ce3047e1b (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 瀬羅さん» 今後もうちの子は、どんどんいろんなキャラを堕としていくことでしょう…楽しみにしてください( *¯ ꒳¯*) (2022年12月20日 0時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年12月3日 19時

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