【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:VOL.1【魔入間】

第6話🦇邪悪さカンスト ページ7

*ミラ side*

アタシとウツが話している間に、かっこよく啖呵(たんか)を切っていたはずのシャオロンは、カツアゲ野郎の1人に胸ぐらを掴まれていた。

絶妙にかっこのつかない彼は、口角を上げてウツに呼びかける。

「生徒会入ったら、こんな連中死ぬほど相手せなアカンねん。ビビっとる場合ちゃうやろ！ なぁ、大先生……！」

それを聞いたウツは、フッと笑みをこぼし……そして―――


「じゃッ、僕この後(あと)マキちゃんと待ち合わせの約束あるから♡ あとは頑張ってねシャオちゃん♡」


清々(すがすが)しい笑みを残し、ウツは一切の迷いなくその場から逃げ去った。

「クズも、あそこまでいくともはや才能やなぁ……w」

遠ざかるクズ(ウツ)の背中に感心を込めつつぼやきながら、アタシはシャオロンたちのほうへ目を戻す。

見事ウツに裏切られた(?)シャオロンは、カツアゲ野郎の1人から重いパンチを顔面にくらっていた。

「しゃーないなぁ……アタシのお気に入りくんがクソ退屈な悪魔共にやられてしまうんは、気にくわんし。助けてやりましょか」

シャオロンをフルボッコにする輩(やから)2人に狙いを定め、家系能力を発動させようとした―――その時だった。



「―――暴力、搾取(さくしゅ)、破壊、混沌……すばらしい！ これこそが、魔界のあるべき姿だ」



ド低音のバリトンボイスを響かせながら、図体のデカイ1人の悪魔がシャオロンたちのほうへ歩み寄っていく。

「さぁ！ もっと見せてくれたまえ。血と……肉と！！ 絶望が渦巻く戦場を！！！」

アタシが言えたことやないかもしれんけど、だいぶ頭イカレとりますなぁ…あの悪魔……。

「邪悪さカンストしとるやん……」

けどまぁ、ただ者ではなさそうやし……いったい何をしはるんか、少し見てみましょか。なんかおもろそうやもん☆←

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