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俺は何も言う事が出来なかった。
廉を見つめたまま固まってしまったんだ。
それは廉の言葉を肯定していると気付かれただろう。
真っ直ぐに俺を見つめる茶色の澄んだ瞳。
まるで俺の心の中を見透かしているような。
俺の心の中を全部分かっているような。
すると、そっと廉の手が俺の手に重ねられた。
俺は戸惑いながらもその手を握って指を絡ませて。
握った廉の手は少しひんやりしていた。
そして俺の手も。
廉にとって、手を繋ぐのはどういう意味があるのだろう。
子供の頃は何度もこの手を握っていた。
その頃はまだ俺よりも小さかったのに。
いつの間にこんなに大きくなったんだろう。
そして今やこの手は岸君のもので。
気が付けばいつも岸君の手を握っている廉。
俺は岸君の事が羨ましかった。
その手はもう俺の手を握ってくれないのかと寂しくなっていた。
「紫耀･･･。」
名前を呼ばれ顔を上げれば、俺を見つめる瞳に色が映ったような気がした。
じっと見つめていれば俺の身体が熱くなってきて。
澄んだ茶色の瞳に吸い寄せられるように廉に顔を近付けていく。
でも、廉は逃げなかった。
ふっと廉が顎を上げて。
そして、ゆっくりと二人の距離が詰まっていく。
お互いの瞳と唇を交互に見ながら。
鼻先が触れそうな程迄近付いて。
それでも廉は避ける事もしなくて。
じっと瞳を見つめれば見つめ返してくるから。
そのまま進んで･･･。
そして･･･俺達の唇が重なった。
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弥勒(プロフ) - みみさん» 弥勒の作品を読んでいただき有難う御座います。リクエスト作品UPしましたのでご覧下さい。『Home Sweet Home ３６』『Illness of love』です。ご要望いただいた内容になっているか不安ですが、読んでいただければ幸いです。宜しくお願いいたします。 (2022年6月2日 1時) (
レス) id: 12c1df49ab (このIDを非表示/違反報告)
みみ - 全然いつになっても大丈夫です！はい！ありがとうございます！ (2021年10月23日 0時) (レス) id: d44d69cc3a (このIDを非表示/違反報告)
弥勒(プロフ) - みみさん» 弥勒の作品を読んで頂き有難う御座います！応援有難う御座います！励みになります！関ジュ時代の紫耀廉ですね？只今リクエストが込み合っておりますので、気長にお待ち頂けたら幸いです。(^^;) (2021年10月22日 20時) (レス) id: 12c1df49ab (このIDを非表示/違反報告)
みみ - こんにちは、すごく素敵なお話、楽しく読ませてもらっています！もしよければ、関ジュ時代の紫耀廉のお話何か書いていただきたいです…!全然気が向いたらでいいので！これからも更新応援しています^^ (2021年10月18日 23時) (レス) id: d44d69cc3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年10月7日 0時
