Home Sweet Home １ (ページ45)

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「ちょっ･･･海人、何とかしろやっ･･･こいつ退けてくれ。」

紫耀を起こしてしまわないように小声で海人に訴える。

「ごめんねぇ･･･紫耀が可哀想だからこのままでいてあげて？」

小首を傾げて怪しげに微笑む海人。

「何やねんそれ･･･？」

意味が分からない。

「多分紫耀、今精神的に一番きついみたいだからさ･･･廉、ちゃんと癒してあげてね？」

「は？」

癒してあげてって、何をするん？

俺は今こいつの抱き枕になっとるだけなんやけど。

紫耀が不調っぽいのは何となく気付いていた。

ひたすら眠そうやし、蕁麻疹が出ているんやろう、身体の彼方此方を掻いとったし。

飯を食っても使うエネルギーの方が多いんやろう、ちょっと痩せてもうてるし。(それでも部分的には筋肉が付いてもうて、衣装はパツパツなんよね)

元々そんなに身体が強い方じゃない紫耀。

パワフルなパフォーマンスとその容姿のせいか中々そうは見えないが、何方かと言えば結構病弱な方で。

子供の頃には大きな病気や怪我もしていたと言う。

今やって満身創痍やのに、お客さんにはそれを微塵も見せずに舞台に立っとるんや。