百八十一話 ページ32
TH「私達の国は、あなたに何度も話し合いの場を設けるよう依頼してきた。出来るなら戦は避けたい。」
「…力を得るためには、国同士の横の繋がりなど何の意味も成さない。より強国となるためには、他国を虐げ、その上に立つ必要がある。同盟なんて最初からあってないものだろう?」
TH「ソクジン皇子とはまるで違う考え方をするんですね。」
「だから私が玉座に座った。」
『そのために、お父様までもを退けて…?』
「お前…」
部屋にいた貴族達から一気に視線を注がれる。
そこに、見知った顔がないことに不安を覚えながらも、裏切り者の姫だと罵る周りの声も振り払い、お義母様の前まで進みでる。
「…わざわざ殺されにきたのか?」
『まさか。
私に殺される理由なんてありません。』
「なんと!陛下に毒を盛っておきながら、何を!!」
皇后の隣で、憎々しげに私を見る男。
ハン家の現当主であるハン・ヨンシク。
…つまり、スンヒの実父だ。
『その誤解を解くため、私はここに参ったのです。
…ナユン。』
JM「…来て。」
ジミンに背中を押され、ナユンが少し震えながら私の隣まで進み出る。
YS「その女がなんだ?」
JM「まさか。この期に及んでしらを切るつもりですか?あなた達がこの女官を知らないわけがない。」
「いかにも。
その者は以前まで私に仕えていた女官だ。
休暇を与え、故郷に返していたのだが…
なぜ姫と一緒に?」
NY「…っ!」
感情のこもらない瞳でナユンを見下ろす皇后に、その視線から庇うため彼女を自分の背後に隠す。
『私は…、ナユンから受け取った毒を、薬湯だと思い込んでお父様に渡しました。』
YS「馬鹿な…そんな話が信じられるとでも?」
『それは、
彼女が証言してくれるはずです。』
これは、1つの賭けだった。
この場でナユンが本当のことを言ってくれなければ、私はここで捕らえられ、そしてきっと国王暗殺の罪を被せられたまま殺されてしまうんだろう。
私の後ろで震えるナユンの手を、祈るような気持ちでぎゅっと握りしめる。
お願い…
どうか、本当のことを言って…!
YS「何を黙っている!!
身に覚えがないのならさっさとそう言え!!」
NY「きゃ!!」
『!やめろ!!』
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d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し4周しました!とてもとても素敵な作品で、大好きです!もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます!これからもずっと応援してます! (1月11日 12時) (レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて2周しましたが、何度でも読みたい作品でした!!本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました!!!形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます!ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(;ω;)今回もたっぷり泣かせてもらいました! (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2019年8月17日 22時