百六十八話 ページ19
・
『…全然、見つからない…。』
テヒョンの案内で、町中の店を調べたけれど、軒先に赤い花の木がある店はどこにもなかった。
『これだけ探しても見つからないなんて。』
TH「情報が間違ってたのかな？」
『いや、もしかしたら見落としてるのかもしれないし、少し休憩してからもう一度探しましょう。』
TH「あ、それなら俺いい店知ってるよ。」
嬉しそうにそういったテヒョンに着いていくと、たどり着いたのは、こじんまりとした可愛らしいお茶屋さんだった。
TH「ここ、あんまりお客さんいないんだけど、お団子がすごくおいしいんだよ。」
『テヒョンは甘味処に詳しいのね。』
そう言って笑うと、彼は少しだけむっとして拗ねたような顔をする。
TH「他のことにも詳しいよ。可愛い髪飾りが売ってるお店とか…。
あとで連れてってあげる。」
『ふふ。
ありがとね、嬉しい。』
じっと私を見つめるテヒョンに頷いて見せると、途端に嬉しそうに笑うもんだから、なんだか小さな子どもと一緒にいるみたいな気になる。
TH「これのお礼もしたかったから。約束ね？」
『あ！』
TH「俺の宝物。」
彼の懐から出てきたのは、少し前に私が送った青い石の首飾り。
『付けててくれたんだね。』
TH「当たり前じゃん。寝る時も外してない。」
『首締まるわよ？』
TH「本望。」
馬鹿なことを言うテヒョンを、何言ってんのと小突くと、おかしそうにケラケラ笑う。
なかなか見つからない手がかりに、すごく焦っているはずなのに。
テヒョンといると、不思議と心が癒されて、こんな時でも冷静でいられる。
『テヒョンは不思議な人だね？』
TH「そう？よく言われるけど。」
『あはは。』
TH「ならさ、ジミンはどういう人？」
『え？
そうだなー、ジミンはすごく優しい。
怒ると怖いけどね。』
TH「ホソク様は？」
『ホソク兄様？
かっこいい！この世で1番！！』
TH「ふんふん。
じゃあ、
ジョングクは？」
『ジョングク…？
ジョングクは…可愛い…』
可愛い弟。
そう言おうとして言葉を止める
最近の彼に、�牴聴Δき瓩呂覆鵑世�当てはまらなくて。
『ジョングクは…
弟みたいで、
だけどたまにお兄ちゃんみたいで、
友達でもあって…
それから…』
TH「恋人みたいでもある？」
『…
そう、だね。』
TH「…やっぱりか。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2014人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し４周しました！とてもとても素敵な作品で、大好きです！もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます！これからもずっと応援してます！ (1月11日 12時) (
レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて２周しましたが、何度でも読みたい作品でした！！本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました！！！形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます！ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(；ω；)今回もたっぷり泣かせてもらいました！ (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミロ
| 作成日時：2019年8月17日 22時
