百五十一話【TH】 ページ2
「そもそも俺、皇子って柄じゃないでしょ?」
たずねた俺へ、三者三様に渋い顔を見せる皆に正直すぎるなと笑ってしまう。
JK「外見だけなら皇子顔ですけどね。」
『それは言えてる。高貴な顔してるもん。』
なんて、めちゃくちゃな事を言う皆はやっぱり相変わらずで、彼らの城にいた頃のことを鮮明に思い出して、ひどく懐かしくなる。
「簡単に言うとね。
俺は、自由が欲しかったんだ。」
だから、城から抜け出した。
毎日毎日勉強させられて、友達も作れずに城の中に閉じこもって。
兄様達みたいな立派な皇子になるという使命感も無かった俺は、そんな毎日に嫌気が差して、この城以外のどこかに行ってしまいたくて。
ある日、
思い切って城を出た。
最初の内は楽しくて、目に映る新しい世界に胸が高鳴った。
だけど、しばらく旅を続けるうちに、当たり前だけどお金は底をつき、国境付近で路頭に迷っているところをソクジン皇子に拾われたんだ。
『え!?兄様に?』
「そう、あの人は覚えてないみたいだけど。」
城に連れていってもらって、馬番の仕事を与えてもらった。
それからは毎日凄く楽しかった。
もともと動物は好きだったし、城の人は皆優しかった。
人に何か命令をする必要もないし、
何より…
お姫様たちに会えたから。
初めて、くだらないことを話したり、笑いあえる友達が出来た。
身分を重んじる俺の国とは違って、馬番の俺に三人は同じ目線で接してくれた。
驚いたし、皆のことが大好きになった。
それから…初めての恋をした。
ねぇ。だからさ、
俺にとって3人は本当に大切な人達なんだ。
だから、
これ以上お姫様に向かうこの気持ちが大きくなる前に、あの城を出ることにした。
なのに、まさかこんなところで再会することになるなんて。
神様は、時々すごく意地悪だ。
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d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し4周しました!とてもとても素敵な作品で、大好きです!もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます!これからもずっと応援してます! (1月11日 12時) (レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて2周しましたが、何度でも読みたい作品でした!!本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました!!!形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます!ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(;ω;)今回もたっぷり泣かせてもらいました! (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2019年8月17日 22時