百八十五話 ページ36
瞳を見開いたお義母様の視線の先には、ホソク兄様と…
兄様に支えられた、お父様が立っていた。
「皇后。
もう、十分だろう。」
「…っ、」
「ここにいる皆、よく聞いてくれ。
今この時をもって…
私はそこにいるソクジンに、王位を継承する。」
お父様の言葉に、
時が止まったように静かになる。
誰一人動けずにいる中、沈黙を破ったのは…
ソクジン兄様だった。
JN「命をかけて、この国を守ることを誓います。」
「もっと早く、
こうすれば良かったな…。」
JN「いえ。あなたは間違ってない。」
そう言って、お父様の前に跪いたソクジン兄様に、
周りの人間達が次々にひれ伏していく。
「…何故、ですか。」
そんな中、一人だけまだこの状況を受け入れられていない様子のお義母様が、今まで見たことのない程に顔を歪ませて、崩れ落ちるように床に膝をつく。
「そんなにも、
あの女が良いのですか？
だから、あの女の血を引く皇子を選ばれるのでしょう！！」
唇を噛み、お父様を睨みつけるお義母様は、こんな時まで美しく、
ああ、そうか。
きっと、この人は…
「皇后…。
私も悪かった。」
「…っ、」
「あなたの気持ちに気付いてやることが出来なかった。」
ただ、
お父様のことを、憎くなる程、愛しすぎていたんだな。
HS「皇后。
傷つけた人たちに、償いましょう。
それから、何度も言いますが俺は王位には少しも興味がない。
兄様みたいな人が、なるべきなんだと思うから。」
JN「…俺はホソクの方が向いてると思うけどね。」
YG「あんた、少しは空気読んだらどうですか？」
JN「なにー！？」
いつも通り言い合うソクジン兄様とユンギを見て、王になっても何にも変わらないなと呆れつつ、
凍っていた空気が、
生気の無かった城内が、
少しずつ息を吹き返していくのを感じた。
泣き崩れるお義母様の手を握るお父様を見て、言葉にし難い感情に襲われ、息が苦しくなった。
『…、
ジョングク…。』
だけど、
そんな感情から救い出すように私の手を握ってくれたジョングクに、
やっと。
全て終わったのだと、
実感すると同時に、
少しだけ涙が出た。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
d2y - 色々な作品を物色し見てはこの作品に戻り、、を繰り返し４周しました！とてもとても素敵な作品で、大好きです！もちろんbtsは最高ですが彼ら抜きでも良いと感じられる物語でした。ミロ様、いつも楽しい時間をありがとうございます！これからもずっと応援してます！ (1月11日 12時) (
レス) @page50 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
はんだごて - 少し間を空けて２周しましたが、何度でも読みたい作品でした！！本当にお金出して見たくてせめてWiFi切りました！！！形に残してほしいほど貴方には才能があると思います。とても素敵な作品をありがとうございます！ずっとずっと応援してます無理なさらずご自愛ください (2022年9月15日 12時) (レス) @page50 id: 95ed82d62c (このIDを非表示/違反報告)
ソヨン - もう大好き過ぎます(；ω；)今回もたっぷり泣かせてもらいました！ (2022年4月13日 16時) (レス) @page50 id: bd4a77815f (このIDを非表示/違反報告)
あられ - めっちゃ泣いた。ありがとう。 (2022年2月20日 18時) (レス) @page50 id: 99b69b2f94 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃもち - ジミンちゃんが切なすぎます。。。。涙が。。。。素敵なお話でした👏🏻💫 (2021年12月24日 16時) (レス) @page50 id: 2a9c6ecc5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年8月17日 22時
