君が好きだと叫びたい ２【完】

大前提の気持ち【JK】 ページ6

TH「決めた。合コンしよ。」



美術室の一件から、完全に先生に避けられる毎日を送っていたある日、突然立ち上がってジミンと俺を見るテヒョンに、また変なことを言い出したとため息をつく。



JM「え…。どしたの急に。」

TH「傷心のジョングギのためだ。俺達が立ち上がろうではないか。」

JM「いや、意味わかんないし。それに俺達合コンなんて行ったことないじゃん。ツテあるの？」

TH「それは、このなんか知らないけれどたくさんもらった連絡先の中から適当に…」

JM「お前ほんと得な顔面してるよな。」

TH「でも恐ろしくて連絡とったことないの。

だけど、グギ、お前のためだったら俺はその怖さをも乗り越えていける！！」

JM「ねぇ、まじで声大きいんだけど。」

「無理。俺行かない。」

TH「なんで！？」

「俺は先生が好きだって言ってるじゃん。」

TH「でもそれって、望みありそうなの？」

「…」




テヒョンの最もな言い分に目を伏せる。望みなんて、実際今のところ少しだって無さそうなんだから。




TH「はー、ほんと！我らがジョングギの必死の求愛にもなびかないなんておこがましいっ！！もう、この際先生なんてやめて…」
JK「A先生の悪口なんて聞きたくない。」

TH「御免なさい。」



この間は焦って、あんなことしちゃったけど、だめだ。
焦ったっていいことなんてないのに。



JM「でもさ。

一回、他に目を向けてみるのもいいんじゃない？」

「他なんて全く目に入らないのに…？」


そう言うと、
だめだこりゃと言うように肩をすくめるジミンが、くるりとテヒョンの方に体を向ける。



JM「いいや、もう無理やりにでも連れて行こう。
テヒョン、ゴー！」

TH「承知！」



たくさんある可愛らしいメモ用紙の中から一枚無造作に掴み、そこに書かれている番号に早速電話をかけるテヒョン。

止めても無駄だとあきらめた俺は、ただボーっとそれを見つめる。




他に目を向けたら、何か変わるのかな？


好きすぎて、自分でもコントロールできなくなってきてる気持ちを、もっとうまく扱えるようになったりする？


そうやって、先生への気持ちが大前提になってる時点で、全く意味がないと思うけれども。
































TH「あ！もしもし…あ、と、




あ、俺です！！」








詐欺か。

帰りたい【JM】→←昔の話【HS】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す