君が好きだと叫びたい ２【完】

ほんの少しでも【JK】 ページ41

好きなだけじゃだめだった。











前に、ソクジン先輩と話をした時、
先生が好きだという自分の気持ちを押し殺す彼の想い方は、俺にとって不思議で仕方なかった。




好きなら、伝えればいいのに。

だって、人を好きになることは、悪いことじゃないでしょ？



学校にバレたらだめだとか、そんな当たり前のことはわかっていたけれど…

いや、わかっていたつもりだったのかな。




結局、


俺のこの気持ちは、先生の立場を追い詰めるだけのもので、誰も幸せにはならなかった。











《ジョングク君…？》




インターホンごしに聞こえる彼女の声に、こんな時ですらきゅっと胸が締め付けられる。






「顔を見たら、好きだと言いたくなるし、体に触れたら、抱きしめたくなります。

だから、先生には会えません。」






今も好きすぎて、

大好きすぎて、

気持ちを抑える術がわからないんだ。



すぐにでも部屋を飛び出して行きたい気持ちをぐっとこらえる。













「先生、今までありがとうございました。

先生のこと、困らせてばっかだったけど。

それでも俺は、あなたのことを好きになって良かったです。」

《ジョングクく…っ》




話を続けようとする先生の声を無理やり遮断する。



これ以上、耐えられなくて。














ああ、でも。

誰も幸せにならなかった。は、違うか。










こらえきれずに溢れた涙が、

顎の先を伝い、床にシミを作る。












壁にもたれたまま、ズルズルとしゃがみこみ、



どんどん溢れ出す涙を拭うけど、

全然止まってくれなくて。













こんなにも辛くて、悲しくて、やりきれなくて、
全部忘れてしまいたいくらいだけど。










先生を追いかけた日々は、一つ残らず幸せだった。

最後まで全然振り向いてくれなかったけれど、それでもよかった。

ただ、あの人の隣にいるだけで、胸がドキドキして、暖かくて。






















「先生…っ」
























先生は、ほんの少しでも、

俺のことを好きになってくれたかな？

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