2日目【JM】 ページ14
「お、おいしい！これもおいしいです！ジミンさん！」
「よかった…！」
出てくる料理全てを、美味しいと言って食べてくれるAさん。
僕も、今日は全ての料理がいつもより美味しく感じる。
それは多分…じゃなくて絶対、Aさんと一緒にいるからなんだろうけど。
Aさんがここに来てから、たくさん話をした。
お互いの家族の話だとか、友達の話。
それから、韓国のおすすめスポットだとか、Aさんの住んでいる日本の話だったり、本当に友達がするような普通の会話。
「韓国の食べ物、私大好きになりました！」
「すきになって、よかったです。」
こんな簡単に、僕のことも好きになってくれたらいいのに、なんて。
そんな馬鹿なことを考えてしまうくらい、今の僕は浮かれている。
Aさんは、僕の仕事の話は一切聞いてこようとしない。
単に興味がないだけなのかもしれないけれど。
最近では、昔から仲が良かった友達でさえも、僕の仕事の話を興味津々で聞いてくるのに。
別に、それが嫌なわけじゃない。
僕が反対の立場だったら、やっぱり聞いていると思うし、興味を持つと思うから。
ただ、こうやって、防弾少年団のJIMINではなくて、普通のジミンとして接してくれることが、ものすごく心地良いんだ。
「…もう、こんな時間ですね…。」
「え！？あ、ほんとだ…。」
時計を見ると、既に夜の12時を指していた。
楽しくて楽しくて、時間が過ぎるのがあっという間だった。
「ジミンさん、明日も仕事ですよね？そろそろ…」
「かえりたくない…」
「え？」
驚いたようなAさんの顔を見て、慌てて自分の口を抑える。
僕、今何を…！！
「私も…」
「え？」
「帰りたく、ないなぁ…。」
そう言って、困ったように笑う彼女に、もうなんだかたまらない気持ちになる。
彼女は知らない。
会えるかどうかも分からないのに、今日僕がずっとアプリで日本語の勉強をしていたこと。
日本人の彼女が喜んでくれるようなご飯屋さんを、ずっと調べていたことを。
だから今、この状況が、僕にとってどれだけ幸せなことなのか。
「…あと、3日。」
「はい。」
「ぼくのしごとがないとき、Aさんの時間がほしいです。」
「あしたもぼくと、あってくれますか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2390人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きの - 1本ドラマを見たような満足感とファンとしての満足感が素晴らしい作品でした！興奮して寝れなそうです笑 (2021年8月8日 0時) (
レス) id: 5f6e363266 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - わぁ！看護師さんなんですね！それはやっぱり続き書かないと…！(o^^o)感情移入してくださって嬉しいです！(*^^*)私もこの2人はとても好きな2人なので、続きを書く日を楽しみにしています！^_^ (2019年5月29日 0時) (レス) id: e16d743026 (このIDを非表示/違反報告)
お月見(プロフ) - ミロさん» 本当ですか！！凄く嬉しいです(≧∀≦)看護師なので、ヒロインがお医者さんなのもなんだか感情移入してしまって…(笑)続きを楽しみにしてます！！ (2019年5月26日 19時) (レス) id: 453a478b62 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - お月見さん» 読んでいただいてありがとうございます(o^^o)私も2人が再会できるのか気になるところなので、また是非続き書きたいと思ってます！その時は是非よろしくお願いします(*^^*) (2019年5月26日 12時) (レス) id: e16d743026 (このIDを非表示/違反報告)
お月見(プロフ) - すごく素敵なお話でした。続きが読みたいです…！！！ (2019年5月24日 20時) (レス) id: 453a478b62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミロ
| 作成日時：2019年4月17日 22時
