三十七話 ページ37
JK「俺を…拒絶しないでください…。」
絞り出すように言った彼の言葉に、胸が痛くなる。
本当に、私はなんて愚かなんだろう。
私の口を塞いだ彼の手は、すぐに降ろされたけれども私から逸らされた彼の瞳は、まだ下を向いたままだ。
『ジョングク、こっちを見て。』
JK「…。」
『グク。』
もう一度名前を呼ぶと、弾かれたように顔を上げる。
彼の丸い目には涙の膜が張っていて、今にもこぼれ落ちそうだった。
『ごめんね、不安にさせて。でもね、聞いて。私あなたにお願いしにきたの。』
JK「お願い？」
『そう。
ジョングク、私の側に仕えてくれる？』
JK「え…」
『私の、専属の護衛になって欲しいの。』
JK「…。俺でいいんですか？」
『あなたでなくちゃだめなの。
なんて、一度断っておいて虫が良すぎるかな？』
なんだかいたたまれずに、へらっと笑ってみると、
『わっ』
手を引かれ、彼の胸の中に思い切り飛び込む。
久しぶりに感じるジョングクの匂い。
JK「虫が良くてもなんでも、俺はあなたの側にいたいです…。」
『ジョングク…。』
胸がこんなにも苦しいのは、ぎゅっと込められた彼の腕の力のせいなのか、それともあなたのその震える声を聞いてなのか。
JK「あなたに見つけてもらったあの日からずっと。あなたとの約束を守れるように今日まで生きてきたんです。」
『ちゃんと、覚えててくれたんだね。』
JK「覚えてるに決まってるじゃないですか！それなのに、俺のこといらないって言うなんて…。」
『い、いらないなんて言ってないじゃない！』
拗ねたような声でそう言うジョングクに慌てまくる私。
すると、ぱっと一度体を離し正面から私を見つめる。
JK「俺が、欲しいですか？」
『え！？』
JK「欲しいですか？姫様。」
『それは、さっき言ったじゃない！』
真剣な顔をするジョングクに、なんだか居心地が悪くて誤魔化してしまう。
だけど、彼がそれを許すはずもなく、私の肩を掴む彼の手の力は少しも緩まない。
『欲しいよ…。
あなたが欲しい。ものすごく。』
私が答えた途端に、にこっと子どもみたい顔をして笑う彼。
JK「それじゃ、側にいてあげます！」
『言わせたくせにー。』
もう一度、ぎゅっと抱きしめられ、2人してケラケラと笑う。
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ミロ(プロフ) - TENNさん» TENN様 実は…暁のヨナ大好きです(^^)おそらくめちゃくちゃ影響受けてるし参考にしてます！（ ; ; ）ヨナみたいなファンタジー要素がないのでこの先違ってきちゃうのですが…、楽しんでいただけると嬉しいです（^人^）わー、テンションあがっちゃいました（笑） (2019年10月30日 8時) (
レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
TENN - もしかして暁のヨナ読まれてますか？読んでいて通ずる所があったのでもしかして、と思ったんですが（´-`）.｡oO私も宮廷物？の話が好きなのですごく面白く読ませて貰ってます(*^^*) (2019年10月30日 2時) (レス) id: 8a45b3191e (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Agust dさん» わ！投票ありがとうございます！(´；ω；`)この主人公はいい子にしよういい子にしようと気をつけたので、そう言っていただけて嬉しいです(o^^o)ユンギペンなのですね！素敵なお名前だと思っておりました！ちょこちょこ登場ですが、このお話のユンちゃん気に入ってます笑 (2019年10月21日 21時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - ちょうど300票目を入れさせていただきました。 姫のような純粋無垢の女性は素敵で憧れます！ 誰とくっつくのかが楽しみです♪ ユンギペンなのでユンギとの絡みも楽しみに読んでいこうと思います！ (2019年10月21日 13時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ムンバイさん» ムンバイ様 えーー！？！？嬉しすぎます…！！震えながら更新してるので、本当に励まされます…！！ありがとうございます！（ ; ; ） (2019年2月23日 21時) (レス) id: e396746b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年2月14日 23時
