四十九話 ページ49
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『ッ…ハァ…き、きつい…。』
静かな部屋の中、私の荒い呼吸だけが響く。
MA「お疲れ様!Aすごい!たった数時間でこんなにも出来るようになるなんて!」
『そうかなぁ?』
MA「うん!ちょっと休憩しよう!」
お言葉に甘え、床に座るミアの隣に腰を下ろす。
MA「Aは城に仕えてるのよね?住み込みで働いてるの?」
『まぁ、そういうことになるわね。』
微妙に嘘をついてるような気がして罪悪感が募る。
MA「いいなぁー!」
『え!?そう!?』
MA「当たり前じゃない!皆が憧れているわ!」
『そういうものかぁー。』
MA「代われるものなら代わりたいよ!」
そう言って下唇を突き出すミアはとても可愛い。
こうやって同じ年頃の女の子と話をする機会って中々ないから嬉しいな。
MA「それで?」
『?』
MA「あの中に恋人はいるの?」
『ええ!?』
びっくりしすぎて思わず立ち上がってしまう。
何を言ってるのこの子は!
MA「羨ましいなー。あんな美男子達に囲まれて。ナムジュン様は長身で知的だし、ジミン様はとっても可愛いし、だけど私を支えてくれた腕は男らしかったなぁ。ジョングク様なんて、あんな綺麗な男の子みたことないもの…!」
『あはは。』
身内を褒められているようで少し恥ずかしい。
MA「それとも…ソクジン様だったりする?」
『はぁ!?!?』
1番ありえない人の名前に今度こそ飛び上がる。
『そんなわけない!!!』
MA「そうよね、ごめん。ソクジン様は皇子様だもん。」
そう言うミアが自分に言い聞かせているように見えて、思わず問いかける。
『ミア…もしかして。』
MA「へへ。馬鹿でしょ?絶対無理なのに。
でもね、あの方が初めてこの村に来た時から、ずっと片思いしているの。
…だから、今日は少しでもいいところを見せようと頑張ってきたんだけど…。」
『ミア…。』
まさか当日に怪我するなんて。と小さく言うミアに、ぎゅっと胸が痛くなる。
MA「あ、でもね!今日お話出来ただけでとっても幸せだった!応援してもらったし、なんとしてもAを完璧に仕上げなきゃ!」
『お手柔らかにお願いします。』
兄様のことを話すミア、とっても可愛かったな。
私もいつかミアのように誰かに恋したりするのかな?
なんて、抱いてもしょうがない期待に、少しだけ心を弾ませた。
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ミロ(プロフ) - TENNさん» TENN様 実は…暁のヨナ大好きです(^^)おそらくめちゃくちゃ影響受けてるし参考にしてます!( ; ; )ヨナみたいなファンタジー要素がないのでこの先違ってきちゃうのですが…、楽しんでいただけると嬉しいです(^人^)わー、テンションあがっちゃいました(笑) (2019年10月30日 8時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
TENN - もしかして暁のヨナ読まれてますか?読んでいて通ずる所があったのでもしかして、と思ったんですが(´-`).。oO私も宮廷物?の話が好きなのですごく面白く読ませて貰ってます(*^^*) (2019年10月30日 2時) (レス) id: 8a45b3191e (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Agust dさん» わ!投票ありがとうございます!(´;ω;`)この主人公はいい子にしよういい子にしようと気をつけたので、そう言っていただけて嬉しいです(o^^o)ユンギペンなのですね!素敵なお名前だと思っておりました!ちょこちょこ登場ですが、このお話のユンちゃん気に入ってます笑 (2019年10月21日 21時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - ちょうど300票目を入れさせていただきました。 姫のような純粋無垢の女性は素敵で憧れます! 誰とくっつくのかが楽しみです♪ ユンギペンなのでユンギとの絡みも楽しみに読んでいこうと思います! (2019年10月21日 13時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ムンバイさん» ムンバイ様 えーー!?!?嬉しすぎます…!!震えながら更新してるので、本当に励まされます…!!ありがとうございます!( ; ; ) (2019年2月23日 21時) (レス) id: e396746b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2019年2月14日 23時