三十四話 ページ34
私から目を逸らそうとしないジミンを見て、彼の言葉に嘘がないことを理解する。
びっくりだよ。
いつも私の後ろを付いてきていた彼が、いつのまにか、こんな目をするようになっていたなんて。
今まで近すぎて、気づくことができなかっただけなんだろうな。
『…わかった。それなら私は、あなたが私に仕えたことを後悔することがないよう、立派な人間になる。』
JM「俺も、このままでいるつもりはないんで。覚悟しててくださいね?」
『望むところだよ。
…改めて。これからもよろしくね、ジミン。』
JM「承知しました。A皇女。」
すっと、膝をつき頭を下げる彼の所作は、洗練されていて、誰よりも美しい。
こりゃあ、相当自分も美しくならなきゃ、この従者に公開処刑される未来も近いなと、苦笑いした。
JM「それで…ジョングクのことはどうするんですか?」
『う…。仲直りしないと…!』
JM「うん。姫様に怒鳴ったこと、後悔してる頃だと思うんで。追いかけてやってください。」
『わかった!
…ジミン?』
JM「はい?」
『愛してる!!』
どうしても今、伝えたくなって言ってみると、彼は少しだけ驚いたように目を丸くして、それからいつものようにふにゃりと笑う。
JM「俺も愛してます。」
城内をひたすら走り、ジョングクを探す。
彼のいそうな所全てを探したけれど、どこにもいない。
もう一つ、思い当たるところはあるのだけれど…。
行けるかどうか…。
TH「あれ、お姫様?」
『うわ!!』
TH「…何してるの…?」
誰にも見つからないよう、忍び足で入り込んだ馬小屋で、なんとも間が悪いことにこの国一美しい馬番に見つかってしまった。
『テヒョン、お願い!馬を一頭貸して欲しいの…。』
TH「ええ!?借りてどうするの?まさか、乗るつもりじゃないよね!?」
『…。』
TH「嘘でしょ…。」
ありえない、とでも言うように眉根を寄せて情けない困惑した表情になるテヒョン。
『お願いよ…。すぐに返すから。内緒で!ちょこっとだけ!』
TH「お姫様のお願いでもそれは聞けないよ〜。今日は皆どうしたの?ジョングクの様子もおかしかったし…。」
『!やっぱりジョングク、ここに来たの?』
1572人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミロ(プロフ) - TENNさん» TENN様 実は…暁のヨナ大好きです(^^)おそらくめちゃくちゃ影響受けてるし参考にしてます!( ; ; )ヨナみたいなファンタジー要素がないのでこの先違ってきちゃうのですが…、楽しんでいただけると嬉しいです(^人^)わー、テンションあがっちゃいました(笑) (2019年10月30日 8時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
TENN - もしかして暁のヨナ読まれてますか?読んでいて通ずる所があったのでもしかして、と思ったんですが(´-`).。oO私も宮廷物?の話が好きなのですごく面白く読ませて貰ってます(*^^*) (2019年10月30日 2時) (レス) id: 8a45b3191e (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Agust dさん» わ!投票ありがとうございます!(´;ω;`)この主人公はいい子にしよういい子にしようと気をつけたので、そう言っていただけて嬉しいです(o^^o)ユンギペンなのですね!素敵なお名前だと思っておりました!ちょこちょこ登場ですが、このお話のユンちゃん気に入ってます笑 (2019年10月21日 21時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - ちょうど300票目を入れさせていただきました。 姫のような純粋無垢の女性は素敵で憧れます! 誰とくっつくのかが楽しみです♪ ユンギペンなのでユンギとの絡みも楽しみに読んでいこうと思います! (2019年10月21日 13時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ムンバイさん» ムンバイ様 えーー!?!?嬉しすぎます…!!震えながら更新してるので、本当に励まされます…!!ありがとうございます!( ; ; ) (2019年2月23日 21時) (レス) id: e396746b53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミロ | 作成日時:2019年2月14日 23時