三話 ページ3
JM「A様〜。この子も自由になったことだし、もういいでしょう!?早く戻りましょう。」
『ちょっと、待って!』
あることに気がつき、少年へと近づく…
?「っ!なにす…っ」
抵抗するのを無視して、前髪をあげると、その下にあった少年の素顔に思わず息を飲む。
『…あなた、とっても綺麗な顔してるわね。』
?「…は?」
JM「うわ!ほんとだ!」
さっきまで離れたところにいたはずのジミンまでもが近寄って、まじまじと彼の顔を見つめる。
すると、居心地悪そうにしていたその子が、あるところに目を止めたことに気づく。
『…食べる?』
?「いいの?」
彼の興味を引いたのは、私が手に持ったままだったお団子で、手渡すとすごい勢いで平らげた。
JM「僕のもいる?」
あまりの食べっぷりに、ジミンも自分が持っていた分を差し出すと、頰をパンパンにつめたままコクコクと頷いた。
『…ねぇ、お腹すいてたのはわかったけど、やっぱり盗みはだめだよ。』
むしゃむしゃと食べ続ける少年に、そう言うと、こちらを見つめ、フルフルと首を振る。
?「取ってない。見てただけ。」
『へ?でもあの店主が盗ったって…』
?「うん。でも、取ってない。」
淡々とそう言う彼だけれど、どうしても嘘をついているようには見えない。
『じゃあ、なんであの店主、そんな嘘を…
きゃあ!?』
JM「A様!?」
いきなり背後から、首に腕を回され身動きが取れなくなる。
驚いて振り返ると、明らかに普通の町民とは様子が違う男だった。
「おやおや。あの店主の言った通りだ。」
『な、なんなのあんた!?』
震える声で問うと、なにが面白いのかニヤニヤと笑みを浮かべる。
「まだガキだが、こんだけの器量なら高く売れそうだ。」
『!?』
…人攫いだ。
そこでやっと悪者はさっきの店主の方だったと理解する。
JM「A様を離せ!」
「おいおい、震えてるじゃねえか。可哀想に。」
JM「!?」
男はケタケタと笑うと、腰に差していた短刀を抜き、その刃先をジミンに向ける。
ダメだ!このままじゃジミンが殺されてしまう!
『ジミン!私は大丈夫だから!あなただけでも逃げなさい!』
JM「は…何を!?」
『いいから早く!!』
JM「出来ません!!」
目にいっぱいの涙を溜めながら叫ぶジミンに、焦りが増す。
「まぁ、このまま逃すわけにはいかねえなぁ。」
『!?』
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ミロ(プロフ) - TENNさん» TENN様 実は…暁のヨナ大好きです(^^)おそらくめちゃくちゃ影響受けてるし参考にしてます!( ; ; )ヨナみたいなファンタジー要素がないのでこの先違ってきちゃうのですが…、楽しんでいただけると嬉しいです(^人^)わー、テンションあがっちゃいました(笑) (2019年10月30日 8時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
TENN - もしかして暁のヨナ読まれてますか?読んでいて通ずる所があったのでもしかして、と思ったんですが(´-`).。oO私も宮廷物?の話が好きなのですごく面白く読ませて貰ってます(*^^*) (2019年10月30日 2時) (レス) id: 8a45b3191e (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Agust dさん» わ!投票ありがとうございます!(´;ω;`)この主人公はいい子にしよういい子にしようと気をつけたので、そう言っていただけて嬉しいです(o^^o)ユンギペンなのですね!素敵なお名前だと思っておりました!ちょこちょこ登場ですが、このお話のユンちゃん気に入ってます笑 (2019年10月21日 21時) (レス) id: 5bc7eaedbd (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - ちょうど300票目を入れさせていただきました。 姫のような純粋無垢の女性は素敵で憧れます! 誰とくっつくのかが楽しみです♪ ユンギペンなのでユンギとの絡みも楽しみに読んでいこうと思います! (2019年10月21日 13時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ムンバイさん» ムンバイ様 えーー!?!?嬉しすぎます…!!震えながら更新してるので、本当に励まされます…!!ありがとうございます!( ; ; ) (2019年2月23日 21時) (レス) id: e396746b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2019年2月14日 23時