反比例 ページ37
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JM「あ、Aちゃん。」
『ジミン先輩!』
JM「めずらしいね、今日はテヒョンと一緒じゃないの?」
『そんないつも一緒じゃないですよー。』
ニヤニヤとちゃかすジミン先輩になんだか恥ずかしくなる。
テヒョン君と付き合ってから、それはもう、色んなところへと遊びに出かけた。
ダンス部の練習の合間を見つけて、そのほとんどの時間をテヒョン君と過ごした。
顔の広いテヒョン君の紹介で色んな人と仲良くなったし、男の人にも少し慣れて。
そして、当たり前だけど、テヒョン君と一緒にいる時間が増えるにつれ、それに反比例するようにホソク君やグクオッパと過ごす時間は少なくなっていった。
変なの。
今までは日々のほとんどを二人と一緒にいたのに。
私が私じゃなくなっていくみたいでとても不思議な感覚だった。
JM「入学してきた頃は、ずっとジョングクにくっついてたのにね?」
『…』
JM「違うか。ジョングクの方がくっついてたのか。」
ふふっと笑うジミン先輩に曖昧な笑顔を返す。
オッパは…
最近、オッパの顔をまともに見てない気がする。
家にもほとんど居ないし、いても寝てるから。
『オッパ、どうして部活にも出ないんでしょうか?』
JM「え?聞いてない?」
『え?』
JM「あいつ、夏前の大会を最後に部活やめるって。」
『…え?』
驚いて固まる私を見て、ジミン先輩がたらたらと汗を流す。
JM「もしかして…何も知らない?」
『他にもあるんですか!?』
JM「なんで話してないんだよ…。
だってあいつ…
家も出るって…。」
__
____
『っ、
なんで出ないの!?』
家までの道を全力で走りながら、電話をかけ続ける。
『あ!オッパ!?』
JK《おー、どした?》
『どうしたじゃないよ!!
今、家!?』
JK《一応。》
『絶対にそこから動かないで!!』
返事を聞く前に通話を切り、マンションに飛び込んでエレベーターのボタンを連打する。
早く、早く…!!
扉が開いた瞬間に飛び出て、玄関の扉に手をかけると鍵が開いていた。
JK「どうしたんだよ、そんなに急いで。」
『どうしたはこっちのセリフだよ。
その荷物…なに…?』
扉の前に座って私を待っててくれたオッパの隣にある大きな荷物を見て、一瞬で目尻が熱くなった。
JK「…ジミニヒョンめ…。」
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ミロ(プロフ) - みみ仔さん» コメントありがとうございます(^ ^)結構最後まで引っ張ってしまったのですが、結局のところ主人公はホソクさんが大好きだったので、他の2人にはすごく申し訳ないながらも、私もこのオチで満足してます笑なのでそう言ってもらえて嬉しかったです(*^▽^*) (2020年4月3日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
みみ仔 - ホソクさんメインのお話少なくて、またこのような感動的なお話が読めて私は幸せです。また、最後のホソクさんに告白をする場面、テヒョンやグクには申し訳ないですがホソクさんで良かったなと思いました。最後の場面がどうなるか予測不可能でした。(笑) (2020年3月22日 4時) (レス) id: abbe16bc2b (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - さきさん» さき様 ありがとうございます(;_;)今回かなりジョングクが切なくて…。私も書きながら辛かったのですが、共感してくださって嬉しかったです(*^^*)みんなを幸せに出来ないのが辛いところですね。またジョングクも幸せにしてあげたいと思います!!(*^_^*) (2020年3月15日 22時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 今回のお話はすごく切なかったです。ミロさんの作品全て素敵で切ない作品と多いのですが今回は特にジョングクの複雑な兄弟愛とテヒョンの優しさが余計に切なくなりました…。すごく感動して毎話泣くくらいの勢いで号泣しました。素敵な作品をありがとうございました!! (2020年3月12日 2時) (レス) id: 71073e79d4 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - よしほさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます(*^^*)読んでくださる方がキューってなるといいなと思って書いたので、ガッツポーズしちゃいました(*^^*)他のも読んでくださるのですか?とても嬉しいです!是非仲良くしてください!(*^_^*) (2020年3月10日 22時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年2月12日 22時