5話 ページ5
『いやいや。私はテヒョンのお嫁さんにはならないし、こ、こうびも出来ません。』
「なんで！？」
『そういうのは好きな人としかしたくないんです、私は。』
「じゃあ、俺のことすきになってよ。」
『今すぐには無理だよ。』
なんだかもう、直球すぎるテヒョンがだんだんおかしく思えてきて思わず笑ってしまうと、そんな私の顔を見て、ポカーンと口を開けている彼に気が付く。
「っ、かわいい！！」
『は？』
「おねがい。
俺、精気をもらえないときえちゃうんだ…
口からだけでも、だめ？」
『口からって…キスのこと？』
「きす？きすって？」
『テヒョンがさっき私にした…』
「っ！そう！きす！」
目を輝かせてうなずく彼に我慢できずにまた笑う。
ああ。多分、今の私はどうかしてる。
冷静に考えれば、見知らぬ男のこんな要求にうなずいていいはずなんかないのに。
『…キスだけなら。』
気が付いたら、そう口にしていたのだから。
『あ、でも！絶対それ以上は…っ』
最後まで言い切らぬうちに、ベッドに押し倒されて口を塞がれる。
さっきまでのおっとりした雰囲気はどこへいったのか。
荒々しく私の唇を求める彼はまるで獣のようで、驚いた私は慌てて彼の胸を押し返そうとするけれども、その手は彼の片手によりいとも簡単に頭上にまとめられる。
『んっ、ふ、まって、』
「だめ。」
抵抗の言葉を口にしようとしても、それを飲み込むように口づけられ、もはやされるがままだ。
唇が合わさるたびに得られるとんでもない快感に、頭がおかしくなりそうになる。
思わず自分から彼を求めそうになるのをこらえるに必死で、爪の跡が残るくらい、ぎゅっと拳を握った。
それに気が付いたテヒョンが、私の手首にキスを落とし、その瞬間全身から力が抜ける。
「A、ほんとにきれいだ…」
そう言って、自分の唇を舐めた彼の瞳は月明かりのせいか金色に光って見えて。
確かに猛獣かも…なんて思いながら、急に訪れた恐ろしいくらいの疲労感に、
私はそのまま意識を手放したのだった。
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つきこ(プロフ) - テヒョンのソロアルバム聴きながら読みました😭せつないけど最高のお話でした✨ (11月12日 20時) (
レス) @page27 id: 449ba1617b (このIDを非表示/違反報告)
あいし(プロフ) - あかん。ほんまに泣ける😿 (2023年1月27日 15時) (レス) @page27 id: 6ccfb19ab8 (このIDを非表示/違反報告)
murasaki5027(プロフ) - 番外編、続編希望です！！ (2022年5月26日 18時) (レス) @page26 id: 1f714ed38e (このIDを非表示/違反報告)
わたし。(プロフ) - このテヒョン、妄想ですがドタイプです！！！！ (2021年4月22日 0時) (レス) id: 373e34b3f9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョングガ - ミロさんの物語ほんとにLOVEすぎて困る、どの作品見てもいいわぁってなるし最高！面白かったりする話でも最後は泣ける話だったりして毎回楽しませてもらってます。本当に小説化して欲しいくらい笑これからも頑張ってください (2020年11月8日 1時) (レス) id: c6fa5ac741 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年10月14日 20時
