だって私はフェネクス・モネだもの ページ19
ああ、スージー先生の、両手の大きな丸が見える。
流石に小さすぎて、顔どころか、姿すらよく見えないけれど、多分、ダリ統括やムルムル先生は、度肝を抜かれているんじゃないかしら。
想像しただけで、武者震いが止まらない。
ここまで、長かった。
イフリート先生に話を聞いていただいて、自分なりに考えて、出した結論。
アクドル時代の記憶が嫌ならば、それを塗り替えてしまえば良い。
つまり、もう一度、ステージへ。
今度は、しがない音楽教師として!
この私、フェネクス・モネとして!!
………………本当に、大変だったんだから。
カルエゴ先生を説得して、司会のロビン先生たちに話を持ちかけて、ダリ統括とムルムル先生を除いた教師で、誰が何をするか、話し合って。
ドラムできないくせに、ノリノリで立候補した、ロビン先生。
流石は対カルエゴ先生最終兵器。
似合うから、と、半ばノリでベースに決まってしまった、イポス先生とオリアス先生。
もういっそなこと、そのままアクドルにでもなれば、と思った。
カルエゴ先生のピアノ弾いている姿を見たいだけだとは思うけど、建前は、私が心配だからと、余り物に入ってくれた、モモノキ。
結局、私からもらったワインはまだ、カルエゴ先生に渡せていないって、泣きそうになっていたわね。
唯一、楽器のレベルが素晴らしくて、問題児クラスに加えて、先生方を指導してくださった、カルエゴ先生。
凄い。以上。
他にも、演出を彩ってくれた、ライム先生、ブルシェンコ先生。
ロビン先生とオリアス先生が練習する分、進行の台本作りなどに精を出してくださった、マルバス・マーチ。
休憩用にと、飲み物などの差し入れをくれた、バラム先生、フルカス先生、モラクス先生。
…………お返しを作ろうとキッチンに立ったら、バラム先生に引きずり出されたわね。
解せない。
あと、イフリート先生。
イフリート先生は、、色々。うん。
とにかく、だ。
フェネクス家の者共よ、見ているかしら。感じているかしら。
今の私の、至福の叫びを!!!
ファミリーネームを変えなくて良いのか、サリバン様には言われた。
でも、変えないことを選択した。
私は、生きている。
今ここに、
フェネクス・モネは、生きている!!!!!!
「「「……ぶ、ぶらぼぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」
今日イチのスタオベ、いただきました。
95人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Sela | 作成日時:2023年3月19日 10時