ここぞで決めろ! ページ47
「公平性に欠けますが」
「…………で、でも、少なくとも! 皆さんにとっては、あんまり悪い提案ではないですよね?!」
「『皆さん』に、私は含まれていない、と」
「あっその、えっと、」
…………呆れた。
まだその話を覚えていたなんて。
あの時、ムルムル先生はかなり酔っていたと思ったのだけど。
「……ツムル、それだけはやめとけ。な?」
ああ、イフリート先生が、この場の誰よりもイケメン……。
「ま! 全てはくじ運だね! じゃ、いつも通り引いちゃう?」
………………嫌な予感がする。
「いやぁこれで当たり引いちゃうとか!! モネ先生最高だね!!」
「っしゃおらぁあああああああ!!!!!」
「……………………」
…………うわぁ。
こんな時に限って、、今まで一度も引いたことないのに、、
まぁ、ね。相手があのヒトなのは、百歩譲って良いとして。
「せっかくですし、この曲!! ギャリーちゃんのなんですけど! ダイアナ様の声にぴったりだと思うんですよ!!あ、ギャリーちゃん知ってます?! 今度DVD貸しましょうか!!!」
ど う し て こ う な っ た 。
いや、そりゃあ、隠していたわけではないのよ。いずれ分かることだし。
でも、でもね。
音楽教師が自ら、『歌のプロでした★』とか言わないということは、つまりは、アクドルだったことを良く思っていないわけで。
色々あったのよ。アクドル時代。
突っ込まないでほしいのよ。マジで。ガチで。
そもそも、よく考えて欲しい。
さっき提案していたように、私のソロだったなら、キャピンだかキャパンだかいう、アクドルの曲を歌うことは、視野に入れざるを得ないだろう。
が、しかし。
2人。
デュエットなのである。
「かっかかカルエゴ先生が…………モネと…………!!!!」
ーーそう、モネの相棒は! あの!
「カルエゴ先生に、アクドルの曲を、演奏しろと?」
「え"っ?! あっいやっそのっ」
「おい、ムルムル」
「あっ…………………………………………ども」
110人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Sela | 作成日時:2023年3月7日 23時