掘り返すなその話を ページ46
「いやー、今年も来たね、この時期が!」
「俺ら司会なんだから、除外してくださいよ…………」
「え? 楽しそうじゃないですか!!」
説明しよう!
毎年、若手教師が司会となって開催される、バビルス音楽祭。
全クラスの発表,評価,優勝クラスの発表の後、音楽教師・モネによる『ベストパフォーマー』の発表がある。
これは、準備も含め、最も音楽祭でその実力を遺憾なく発揮した生徒1名を、モネの独断で決める、というものである。
独断なので当然、ランクアップは望めないが、その代わり、音楽の成績の大幅アップが約束されている。
そのため、テストでの成績が芳しくなかった生徒は躍起になる。
が、毎年、選出の観点がバラバラな為、一種の運試しとも言われていた。
しかぁし!!!!
今の議題はそんなことではなく!!
モネの発表のさらに後! むしろ、これを目当てに来る観客も多い!!! そう、
教師陣のサプライズパフォーマンスである!!!!!!
毎年、くじによって選出された2名の教師が、なんらかのパフォーマンスを行う。
昨年は、ダンタリオン・ダリ&ストラス・スージー。
一昨年は、モラクス・モモノキ&ムルムル・ツムル。
そして、今!!!
今年の担当が、決められようとしていた!!!!!!
が!!!!!!
「あの、提案なんですけど!」
「ツムル珍しいな、一昨年やって、もう懲り懲りとか言ってたよな」
「……モネ先生の、ソロでいかがでしょう!!!!!!」
「………………は?」
ーー何を隠そう、この女。フェネクス・モネ。
教師になってから今日まで、一度も担当したことが無い!!!
妙に強いそのくじ運で、音楽教師でありながら、その腕を大々的に、披露することが無かったのである。
「…………ちなみに、理由は?」
「ダイアナ様の美声を堪能したい!!」
「馬鹿」
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作者名:Sela | 作成日時:2023年3月7日 23時