生徒より大鎌 ページ29
「…………え、」
「あ、起きた? おはよう、モネ」
「……モモノキ、」
あれ?
ここ、学校の保健室のベッドよね。
私、確か、1日目の夜にずっとリタイヤ狩りしてて、
「……収穫祭は?」
「……終わったわよ?」
「はっ?」
「えっ?」
……えっ?
「終わったの? 何日目が?」
「…………6,666分が」
……………………えっ?
「……ほんと、私だって驚いたわよ?他より睡眠時間が長いのは知っていたけど。ここまでとは、、」
それじゃあ私、、寝ていたの? 約3日も?
「……そういえば去年は、スージー先生に起こされていたわね」
……大鎌を振り回したからかしら。過去にサリバン様にいただいてから、ずっと手入れして使い続けているけど、凄く手に馴染むのよね。
普段よく使っている双剣とは、また違った心地よさがある。
「私の鎌って、今どこに?」
「そこに立てかけてあるけど」
……確かに、ちょっと赤っぽく染まった黒い刄,くっついてる枯れ葉までそのまま。
臭い。
って、
「今すぐ手入れしないと!!! 道具持ってくる、」
「あっちょっ、モネー?」
まさか3日もあのままだったなんて!
魔獣の血だなんて、そんなものをこびりつかせたままにしたら、鎌に合わせる顔が無い!!
「……結果は聞かなくていいのー?」
「後で聞く!」
「…………まったく、」
生徒の結果なんかより、今は鎌っ!
私、毎日お風呂から出たら、あれの手入れをしながらワインを嗜むのが習慣なんだから。
3日もサボるだなんて……私ってば……。
「……相変わらずね」
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作者名:Sela | 作成日時:2023年3月7日 23時