音楽担当の腕 ページ24
「もっ、モネ先生と生徒会長のデュエット……?!」
「絶対見たい!!!」
「そこは『聴きたい』だろうが馬鹿野郎!!」
「眼福だろうが馬鹿野郎ッッ!!!!!」
…………生徒を使うだなんて、相変わらずね、ダリ統括。
ヒトを巧みに動かせるのは、流石は教師統括と言うべきなのか、否か。
イフリート先生もいらっしゃるから、何となく、断りづらい……けど、ダリ統括もいらっしゃるから、受けづらい。
いや、受けても良いのだけれど、あとでダリ統括に、何と言われるか……。
かと言って、受けなければ、イフリート先生に何と言われるか……。
どちらも困る。別の意味で。
さて、ここ、どう動くべきかしら、、
「ふぃ? アザゼルさんとモネ先生のデュエットですか! それは楽しみですねぇ」
「アザゼルさん、私が合わせますから、あなたは楽譜通りにお願いします」
「えっ、、はっはい!」
「お好きなタイミングで、どうぞ」
ゆっくり、瞼を下ろす。
ーーもどかしくも切ない、狂愛。
誰よりも近いのに、誰よりも遠い。
あなたと一緒にいられるのなら、なんだってする。
こちらに向けてくれる笑みは、嬉しくて、残酷で。
これはもう、、愛ではなくて、、、
ーー執着
「…………ご清聴、有難うございました」
「ぶ、」
「「「ブラボぉぉぉッッッ!!!!!!!!!」」」
「なんだあの美の空間ッ!!!」
「やべっ、いっいぎでぎない…………」
「お前一旦落ち着けっ!」
「音楽教師のヴァイオリン……!!」
「流石のお二人、!!!!」
「いやぁ、音楽教師だし、凄いんだろうなとは思ってたけど、まさかここまでとは……!!」
「アザゼルさんのピアノと重なって、また新しい曲になりましたね……!」
「ふぃ。」
「本日はお越しくださり、有難うございます、スージー先生」
「とんでもない! こちらこそ、素敵な演奏を有難う! また、聴かせていただけるかしら?」
「……いつでも、お待ちしております」
六不思議が6番目
消滅まであと0時間ーー
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作者名:Sela | 作成日時:2023年3月7日 23時