双星の陰陽師 短編しゅー

相思相愛メカニズムー勘久郎ー≪まり様リクエスト≫ ページ19

御前試合から数週間のある雨の日。
することもないので、私は彼に伝えてみることにした。


「ねえ、勘久郎」
「んー？なんスかぁ？」

部屋に二人。
雨音が響き、どうにも落ち着かない。

いつもであればこんな緊張はしない。

それに「好き」となら言えるのだ、うん、そうじゃないか。
大差ない大差ない、「好き」も、「愛してる」、も…

そんな私の葛藤を知ってか知らずか勘久郎が私の顔を覗き込んだ。

「どうかしたんスか？」

そして、ニヤッと笑う。

「何かあるんなら言ってくれなくちゃ分かんないんスけどぉ？」

そうやってまた顔を近づける。

「ちょっ、ちょっと！近っ…！」

手を捕まれ、動けなくなる。

「何か、用っスか？A？」

きっと、もう私が何を言おうとしていたかなんてほとんど読まれているだろう。
本当に意地悪だ。

「ね、い、言うからっ、一旦離れ」
「んー？もっと大きな声で言わなくちゃ聞こえないスねぇ」

そして、マスクを外す。

「だから！言うからっ、っ…」

そのままキスをされる。
ドＳめ…

「…聞こえないんじゃなくて、言わせてくれないんじゃん…」
「何も言わないんでのりでも貼ってあるかと思ったんスけどねぇ？」
「意味分かんないっ！」

私が叫ぶのを関係なしに顔を耳に近づける。

「で？結局まだ言ってくれないんスか？」


やっぱりこいつには敵わない。

けどまぁいいか。


ちょっと意地悪な所も、全部含めて大好きだから。

「愛してる、勘久郎」

そう、微笑むと、彼も満足そうに笑った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まり様リクエストありがとうございました！


なんか全然思い付かんかった…
ドＳ好きなのに。←←←

ごめん、いじるの好きなんだー憲剛ー≪まり様リクエスト≫→←つづき

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す