双星の陰陽師 短編しゅー

愛をするだけ。ー清弦ー《まり様リクエスト》 ページ15

「お早う御座います。清弦様」
「様は要らねぇ�・、幼馴染みだろうがぁ�・」
「とはいえ、本家の方、ましてや十二天将様に御失礼はいけませんので」

私がそう言うと、彼は呆れた様に見詰めてきた。

「お前も面倒臭ぇ事覚えたなぁ�・」
「面倒とは思って居りません」

そう。貴方の隣に居られるのなら私は何だってしてみせる。
自分の身を削ってケガレを祓う。
趣味を諦めて修行に費やす。

彼に見棄てられない様に敬語を覚え、出来る部下に成ったのだ。

「お前は何がしたいんだよぉ、全く」
「何って…清弦様のお力に為れたら、と思って居りますが？」

はぁ、と大きく溜め息を吐かれて仕舞った。
其れも、先刻よりも断然深い呆れと共に。

「…阿呆か、お前ぇ�・」
「あっ、阿呆って…何なんです？」
「阿呆は阿呆だろぉ�・」
「酷いっ！…です！」

あぁ、又やってしまった。然し。

「でもなぁ�・、お前にそんな態度取られたら気分も乗らねぇってもんだぁ�・」
「でも、本家の方ですし…」
「でも、本家の方はそれを求めてはいねぇ�・」
「ですが、周りから何とか言われるか」
「それは俺が一言言やぁどうにかなんだろぉ�・。それに、周りの目ぇ気にすんなら俺といることを気にしろぉ」

…ナンノコト？

「…済みません、どういう事でしょう？」
「やっぱり変わんねぇなぁ、てめぇはよぉ�・」
「と、言われましても…」

分からないものは仕方ないじゃないか。

「知識も考えも変わってねぇなら話し方だけ変えんじゃねぇよぉ」

…そう。こうゆうところ。
だから、好きに成っちゃうんじゃないか。

「了解、清弦」
「あぁ、それで良い�・」

ーーー

「…結局、選んで呉れないんなら、あんなこと言わないでよ、清弦…」

空を仰ぐ。

「どうせなら、私が何も思えない位に…」

今は隣には居ない彼と今彼の隣で笑って居るであろう彼女を思う。




「幸せに為れよ、馬鹿」

弱い私はそれだけしか言えない。
まだ今は悲観に浸らせてくれ。

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まり様リクエストありがとうございました！

余り上手く書けなかったですが、ご希望に沿えていたでしょうか？

因みに今回の夢主ちゃんに漢字表記が多かったのは、勉強をしまくって無駄に漢字を覚えたから、という設定です。
そして、私はそんなに勉強していないのでいや、ここでこの漢字は変だろっ！って所があると思います。ごめんなさいっ！

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