【w.r.w.r.d.！】赤いマフラーの彼女。【t.n】～side story～ (ページ4)

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３話ページ4

次の日も、そのまた次の日も。

俺は彼女に謝ることは出来なかった。

会話はしてるんやけど…いざマフラーの話を持ち掛けようとすると言葉が詰まる。

最低、とか言われたら嫌や。
もうトントンなんて知らないとか言われたら嫌や。

それに最近、彼女の元気がない。
何かあったんやろか。なんかつらいことでもあったんか…？
せめて嫌われたくないから。俺が相談に乘ってやらんと…な。

「皇」
「っへぇ！？な、なに？トントン」

俺の声にびっくりする彼女。
今のどっから声出しとんねん。

「なんや今の声」

面白くて思わず笑いがこぼれた。
いや、ちゃう。それはそうと。

「最近元気ないけどどうしたん？何かあったんか？」
「あ、あぁ…そういうこと。別に何もないよ」
「ふーん、そう」

これは絶対隠し事しとる。
何や、俺に言えないことなんか…？
なぜか悔しく思った。無力感を感じた。

お前から笑顔が消えるなんて、耐えられんねん…

俺はまた無意識に彼女の腕をつかみ、教室をでた。

あぁ、ほんと俺は。
彼女のことになると、感情的になってまうな………
昔も今も変わらへん。

俺と彼女は、今使われていない空き教室へと入った。