7話 ページ8
そして委員会当日。
昼休みのあいだに、彼はクラレ先生に今の現状を伝えてくれたそうだ。あとは私が委員会で言うだけ。
委員会の時間が始まり、私は教卓へ立つ。
「あの…皆さんに1つ言いたいことがあります」
「は？なんだよ」
机に足を乗っけて仰け反っている、紅。
「なになに〜？今更委員長辞めます〜とか言い出さないよね？？」
キャハハと笑う白金。
その2人に圧倒されて、他の1･2年は萎縮しているようだった。
だけど…彼は違った。
「静かに人の話も聞けないんっすか？」
「あ？なんだと？」
彼はクスクスと笑うが、メガネ越しの目は笑っておらず。
「てめぇ、何様のつもりだ、ああ？？」
「はいはい、煽るだけしかできないなんて、悲しいですねぇ、先輩」
「この…っクソガキっ！！」
紅は彼へ飛びかかった。
このままだと…チーノくんが危ない…！！
「やめてください！！！」
「は？」
紅は殴ろうとした手を止め、こちらを見る。
「あなた達はなんの為にここにいるんですか…？水やりもしない…雑草抜きもしない…当番もサボる…！花壇をあなた達は死なせている。分かっているんですか…！？」
「は？あんたいきなり何を言って…」
「黙ってください！」
茶々を入れようとしていた白金も私の声に驚いたのか、ビクッと少し肩を震わせた。
「当番もしっかりとできない人は…委員会に…いりません。今すぐ出て行ってください…！」
シンと静まり返った教室。1･2年生の後輩たちは俯いたまま、動かない。
「はぁ？やってらんねぇわ、こんなの」
「私もやってられない！」
「あらら、残念だなぁ」
横で静かに見守っていたクラレ先生が口を開いた。
「2人とも委員会辞めちゃうんだね。じゃあ学校推薦は剥奪かなぁ」
ニコッと同級生たちに笑顔を向ける先生。
「は、はぁ！？」
「ちょっと先生ふざけないでよ！！それとこれは違うじゃない！」
「ちゃんと仕事が出来ない人達に推薦なんて…あげるわけないだろ？」
口元は笑ってるものの、いままで優しかった先生の瞳は、冷たく、突き刺さるようだった。
「っ…くそがっ…！」
紅はチーノくんから手を離し、ガタッと椅子に座る。
白金の方も周りと同じように俯いた。
「明日からもしっかりと…当番、よろしくお願いします」
私は教卓で一礼をし、今日の委員会活動を始めた。
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oharu(プロフ) - 最高でした！！最後の最後でちょっと愛が重いのがcn君らしくてキュンキュンしました！！ (2021年4月1日 14時) (
レス) id: 065456b0f3 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - こゆきさん» コメントありがとうございます！おぉ、そうだったんですね！私の友達が、環境委員会っていうのはいってたんですけど、毎日の水やりとか、整備とかすごく大変そうだった記憶があります… (2020年3月7日 19時) (レス) id: 9739ce79c0 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - おいちこさん» コメントありがとうございます！私も委員長やってた時あったんですよ〜…色々なものを背負わされて、支えてくれる人がいないと辛いですよね…(´TωT｀) (2020年3月7日 19時) (レス) id: 9739ce79c0 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 最高すぎる！私も花壇担当の委員会で委員長だったんで、親近感が湧いてとても良かったです！ (2020年3月7日 18時) (レス) id: 797efb348f (このIDを非表示/違反報告)
おいちこ - 最高かよっっ！！もう、好きです。 きゅんきゅんするし、私も委員長だったので共感できるところ多かったし、何よりチーノ君のこともっと好きになれました！素敵な作品ありがとうございました！！ (2020年3月7日 18時) (レス) id: 44cc872384 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美蘭 | 作成日時：2020年3月7日 17時
