番外編!幼児化した生徒のお世話の段! ページ20
「んー……こっちだな」
直感的にこっちだと思ったところへ足を進める。何故かそれだけで目的のモノを見つけられるのだ。
如月兄妹に『野生の勘』って言われたな。←
裏山に来た。薄暗く、ナニカが出てきそうだな、なんて考えながら、裏山の奥へ奥へと進んで行った。
「あ、いた」
小さい決断力方向音痴は、茂みの前でうずくまっていた。
「おい」
声をかけると、「だれ!?」と大声をあげて反対方向を見た。
「逆だ。こっちだ」
「!?」
今度は後ろを振り返った。
小さくため息をつき、大股で小さい決断力方向音痴に近づき、小さい決断力方向音痴の頭を掴んで俺の方を向かせた。
「こ っ ち だ!」
「うわっ!!」
小さい決断力方向音痴は、俺を見て魚のように口をパクパクさせた。
「帰るぞ」
「う、うん──いてっ」
「?」
小さい決断力方向音痴が立ち上がろうとしたが、足首を抑えてまたうずくまってしまった。
足首を見ると、軽く捻っているようだった。
「しかたないな……よいしょ」
「ほあっ!?」
俺は小さい決断力方向音痴をおんぶして、忍術学園を目指して歩いた。
「帰ったらその足、手当してもらわないとな」
「うん……」
「小さい不運大魔王が元に戻ってなかったら校医の──新野先生、だっけ? その人にやってもらおう」
「うん……」
小さい決断力方向音痴の元気がないことに気づいた。そしてまもなく、小さい決断力方向音痴の頭がぽすっと俺の肩に落ちた。
「…………す〜……」
どうやら寝たらしい。
よいしょ、と落ちそうになった小さい決断力方向音痴をおぶり直して、また歩いた。
突然、小さい決断力方向音痴がずしっと重くなった。
「!?」
それに驚き、木の根に足を引っ掛けてしまった。とっさに小さい決断力方向音痴を素早く前に移動させて抱きしめ、背中から転んだ。
「ってて……あ」
「う"〜〜ん……あ」
小さい決断力方向音痴が小さくなくなった。つまり元の大きさに戻った。
「う、う、うわあああ!?」
何故か顔を真っ赤にして叫びだす決断力方向音痴。とりあえず「うるさい」と手で口を塞いどいた。
番外編!幼児化した生徒のお世話の段!→←番外編!幼児化した生徒のお世話の段!
62人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノンノン(プロフ) - 紫苑さん» はい、了解です!!リクエストありがとうございます!! (2017年8月26日 15時) (レス) id: 01b0da9e31 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - リクエストいいですか?できたら三治郎君中心でお化け退治とかしてほしいな…と思いまして。三治郎君は山伏の子なので霊感が強いと嬉しいです! (2017年8月26日 13時) (レス) id: 50b8fb5eea (このIDを非表示/違反報告)
ノンノン(プロフ) - アニオタ小学生さん» なるほど……ゴクリ← リクエストありがとうございます! (2017年8月8日 12時) (レス) id: 01b0da9e31 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ小学生 - 番外編で、綾部くんたちをショタ化させるのはどうでしょう! (2017年8月8日 11時) (レス) id: 5695ca3dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ノンノン(プロフ) - 夜風の詩さん» おお!ありがとうございます!!くの一の男装授業を書き終わったら書きます! (2017年7月30日 19時) (レス) id: 01b0da9e31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月子 | 作成日時:2017年6月13日 14時