【カゲプロ×忍たま】赤色ヒーローの室町奮闘記 2

番外編!綾部から逃げろ!の段! ページ13

「……」

「……!?」

図書室では、棚の後ろから顔をそっと覗かせるアヤベ。

「美味しそうですね〜」

「んぐっ!?」

「わぁ!綾部くん!?あちちっうわぁあーッ!」

コマツダは突然現れたアヤベに驚いて湯のみを落とし、後ろに倒れて転がった。

「うおっ、大丈夫か!?」

「おやまぁ」

「『おやまぁ』じゃねぇ!!」

事務室でコマツダと茶を飲んでいると床から顔を出すアヤベ。

「手伝いますよ〜」

「も、もう終わったからいいぞ!」

「片付け手伝います〜」

「大丈夫だっ」

窓拭きをしているといつの間にか隣にいるアヤベ。

こんなことが、日が暮れるまで続いた。




「はぁ…………」

「どうも」

「うわっ」

縁側で夜風に当たっていると、天井から音も無く降りてきたアヤベ。

アヤベはそのまま俺の隣に座って空を見上げた。

「……何で今日追っかけ回してきたんだよ……」

「んー、お姉さんの反応が面白いからですかね〜」

「………」

アヤベをキッと睨むと、両手を『どうどう』と動かした。

俺は馬や牛じゃない……!

思わず殴りたくなったが拳を強く握って耐えた。

「追いかけたのに意味はないです」

「やっぱ殴らせろ」

「え〜っ!?」

ゴスッ。

頭をさするアヤベを見てフンッと鼻を鳴らした。


「……楽しかったです」

「そーかよ。俺は疲れた」

「膝まくらしましょうか」

「はぁ!?ちょっ──」

抵抗する暇も与えられずに、俺はアヤベの膝に頭を乗せる形になった。

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