____三七頁目 ページ37
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「 A、入るぞ 」
「 ヅラちょっと待ってな、今準備しとるから 」
「 ヅラじゃない桂だ 」
二日後、私は“りはびり”に取り組んでいた。人の体は一年も動かさずにいると筋肉は当然のように衰える。
だからこうして元塾生の子達やヅラ達に手伝ってもらっていた。最近はやっと何も使わずに起き上がれるようなったのだ。
…………でも、
「 ( 銀ちゃんとはまだ会えとらんなぁ ) 」
会いたい。すごーく。
「 終わったか? 」
「 あ、うん!終わったよ!入ってー 」
襖の奥からヅラの声がした。こういう時銀ちゃんだったら容赦なく開けるからその分ヅラは礼儀を分かってるよね。(前に着替え中の時堂々と入っていった人)
襖が開かれるとそこに居たのはヅラだけではなかった。
「 あれ?晋ちゃん? 」
「 ………… 」
「 A、俺は今日用事があってな。他の奴らでも良かったんだが何分人手が必要で……。だから
「 “りはびり”、付き合ってくれるってこと? 」
「 あぁ 」
……それにしてはめっちゃ目合わせてくれんのやけど。
晋ちゃんとは私が起きた日に会ってる。横になってる私のお見舞いに来てくれた。……なぜかヤクルコを持って。
そこで晋ちゃんがヤクルコを好きになったと知った。今の話とは関係ないしちょっとどうでもいい。()
「 じゃあ俺は行ってくる。高杉、ちゃんとやれよ 」
「 ………分かってらァ 」
そう言ってヅラは走り去る。私と晋ちゃんだけが残されて、彼は行くぞと声をかける。
「 ……確かに多少は動けるけど歩いたら私転ぶで? 」
「 ………… 」
「 え、アンタ何しきたん? 」
❋❋❋
お天道様はぎらぎらしとる。
「 っはぁ、はぁ、 」
「 おい、ヤクルコ飲め 」
「 そこヤクルコじゃなくて水やない?なんでことある事にヤクルコ出してくるんよ、一年で何があってん 」
私は晋ちゃんに掴まりながら、外を歩いていた。ゆっくりと歩いていたがやはり体力もそれなりに落ちているらしく疲労がすごかった。
近くの木陰まで行き、私達は座った。
「 あー…涼しいなぁ 」
「 ……あァ 」
「 朝ごはん届けに来てくれた子がな?今日祭りがある言うてたんよ。小さいお祭りやけど最後にでっかい花火がドーンッてなるやつあるらしいで! 」
「 いきてェのか? 」
「 まぁあんま行かんかったし、今なんか忙しそうやん?ヅラ見とればわかる 」
晋ちゃんは黙ったままやった。そして何か言いたそうにこちらを向いた。
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運動系引きこもり(プロフ) - 琥珀@中也が尊いさん» 琥珀@中也が尊いさんコメントありがとうございます!分かりました、検討してみます! (2021年2月28日 12時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀@中也が尊い(プロフ) - 表紙がすごい銀魂感。作者様が書かれたのですか?あの、作者様が書かれたのであればもし宜しければ文字がないバージョンを上げて頂きたいです。すっご表紙好きです (2021年2月28日 1時) (レス) id: bc2916a5a7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - きみをさん» きみをさんコメントありがとうございます。あぁぁあ、ありがとうございます……ッ!更新頑張りますので是非とも本編の方も読んでいってください……!! (2021年1月31日 13時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
きみを - はぁぁぁ好きすぎる、、更新楽しみに待ってます! (2021年1月30日 23時) (レス) id: 2684e373b7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - リアさん» リアさんコメントありがとうございます……!一気読みしてくださって嬉しい限りです^^本編もどうぞ読んでください!映画は私も泣きました……。これからも応援よろしくお願いします (2021年1月26日 0時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2020年2月9日 17時