松下村塾の悪ガキさん 弐 【銀魂】

-三頁目- 所謂、 ページ3

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Aが部屋を去った後、一連の流れを見ていた他の生徒の一人がポツリと呟いた。



「 Aちゃんって誰にでも敬語だよな 」

「 たしかに。銀時くんには敬語じゃないのにね 」



一人の生徒の呟きがあっという間に広まった。そこで誰かが「どうやったら仲良くなれるのかな」と俯きがちに言った。

それを聞いた松陽はニッコリ笑った。




「 たくさん話せばいいと思いますよ 」

「 おはなし？ 」

「 はい。あの子はどんなに小さなことでも“嬉しい”と思ってくれますから 」




それを聞けた生徒達は笑顔になった後顔を見合わせ、意気込んだような顔つきに変わった。
松陽はまた笑った。









❁❁❁



銀時は空を仰いだ。ゆっくりと青空を自由に旅をしている雲をぼーっと見つめた。

昼寝するため、サボるため、わざわざ抜け出したが今日もAに気づいて貰えなかったと、構って欲しいめんどくさい彼女みたいな事を毎日やってる銀時は一体何をしたいのか。





「 ( あーやめだやめだ。あいつはどーせまた来ねぇんだろうし。寝よ寝よ ) 」





そう、Aは探しに行くものの道に迷うのでなかなか見つけられない。逆に先生と銀時がAを探すという始末。


銀時はただ見つけてもらったらその帰りに駄弁ったりしたいだけ。開塾してからと言うもの博識なAは生徒から分からないところを聞かれたりする。それこそ、人気者みたいに。


松陽だって、生徒に人気だ。休み時間があると松陽の周りに生徒が群がる。




いわゆる、嫉妬。本人は認めたくないだけだった。


銀時は面白くないようにそっぽ向いて一人でどっかに行く。






目を、閉じようとした。然しそれは叶わなかった。下から聞こえる喧嘩の声。それを止めるように刀を抜いて投げた。







「 ギャーギャーギャーギャーやかましいんだよ。
発 情期かてめーら
稽古なら寺子屋でやんな。学校のサボり方も習ってねェのかゆとりども 」








「 寝ろ 」



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