-十九頁目- 将にふさわしいのは ページ19
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「 ────お前ら、剣を構えろ 」
俺は持っていた竹刀を二人に向けた。自分でもわかる位好戦的な目を向けて。
「 お前らに将が務まるものか 」
銀時と高杉はニヤリと笑った。俺と変わらぬ歳のはずなのに悪い顔をするもんだ。
今にも始まりそうな空気なったと思えた。
……が、
「 ちょい待ちぃや 」
怒りが含んだ声に俺は肩が跳ねた。
しかし銀時だけが普通だった。
「 あ?ンだよA 」
「 ヅラ、二人に剣を向けとるけど一人忘れとらん? ウチだって水木任されとるんに。ウチもやるから! 」
崩された口調に驚きが隠せなかった。確かにAはいつも敬語で銀時にだけは故郷の言葉だろうか、敬語ではなかった。
最初は誰にだって敬語かもしれない。聞けばAと銀時は前から一緒にいたらしい。だから銀時に敬語じゃないも理解出来ていたが……、Aは、寺子屋にいる人達にも敬語だった。
こんな状況だが拗ねた顔をしたAは可愛
「 ぐおっほぉんゴホッ(咳)…ならかかってくるといい。Aの剣を見て、どのくらいの強さなのか試してみたくなったところだ 」
「 ウチは負けんよ。返り討ちにしたる 」
「 何故咳払い? 」
❊❊❊
はぁ、はぁ、
ぜえ、ぜえ…………
身体中があちこち痛い。思いっきり竹刀をぶつけ合い、手も痺れる。
俺たち四人が誰もいなくなった稽古場で息を吐き出したながら床に横たわる。
「 決まりだな。やっぱり将にふさわしいのはこの桂小太郎だ 」
俺はどんな攻撃にも追撃をしたり密かに相手の背後を狙った。倒れたのは四人同時だったが最後までギリ立ってたのは俺だ!
「 ふざけろ。寝言は立って目を開いてから言え 」
銀時はひたすら攻めてきた。四人の個人対戦なのに、最後の方はAと少し連携しているように見えた。
……なんかムカつくな。
「 頭の固さNo.1の座ならくれてやらぁ。将なら潔く負けを認めるのも大事じゃねェのか 」
「 へっ、俺から言わせりゃ将なんて上品なツラとは程遠いぜ 」
高杉はその言葉の通り上品さなんてなかった。アクロバティックに動き、特に銀時と激しくやり合ってた。
「 ……お坊っちゃんが言う台詞やないな。結局ウチらはごみ溜めに捨てられた欠陥品っちゅー事やな 」
「 そこまで言ってねーよ! 」
Aの攻撃は重かった。俺達と歳は変わらないのに、床を軋ませるくらいの走り出しで一気に攻めてきた。あとなぜかAが「こんのタラシがァァァ」と銀時だけ集中攻撃をしていた。←
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運動系引きこもり(プロフ) - 琥珀@中也が尊いさん» 琥珀@中也が尊いさんコメントありがとうございます!分かりました、検討してみます! (2021年2月28日 12時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀@中也が尊い(プロフ) - 表紙がすごい銀魂感。作者様が書かれたのですか?あの、作者様が書かれたのであればもし宜しければ文字がないバージョンを上げて頂きたいです。すっご表紙好きです (2021年2月28日 1時) (レス) id: bc2916a5a7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - きみをさん» きみをさんコメントありがとうございます。あぁぁあ、ありがとうございます……ッ!更新頑張りますので是非とも本編の方も読んでいってください……!! (2021年1月31日 13時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
きみを - はぁぁぁ好きすぎる、、更新楽しみに待ってます! (2021年1月30日 23時) (レス) id: 2684e373b7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - リアさん» リアさんコメントありがとうございます……!一気読みしてくださって嬉しい限りです^^本編もどうぞ読んでください!映画は私も泣きました……。これからも応援よろしくお願いします (2021年1月26日 0時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2020年2月9日 17時