-十六頁目- 強いからね、私 ページ16
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その日、生徒も復活して松下村塾に来た日。
松下村塾はどよめいていた。稽古場にいる男の子達も、普段は稽古場まで来ない女の子達もぱっちりとした目をさらに大きくして稽古場にいる二人組を凝視した。
無論、後からやってきた高杉達もその様子を驚いて見てる。
パァン!!
「 う゛っ……! 」
「 ハァ、 」
「 っい……一本!! 」
サラサラな黒髪の頭に一本を入れたふわふわな銀髪。審判を頼まれた男の子は若干震えた声で判決した。
「 いっ……たいよ!銀ちゃん! 」
「 勝負とは非情なんだよ。ということで今日の甘味譲れ 」
「 今日の甘味……、あ!お団子やん!ダメ!嫌や! 」
「 負けた方は勝った方の言うことを聞く……だったよなァ? 」
悪い顔をして笑う銀時にAは悔しそうに銀時を見上げる。
「 お、お前ら……何をやってるんだ? 」
「 あ、お友達さんに道場破りさん…。何って、勝負ですよ? 」
「 そうじゃねーだろ!なんでお前が
「 ずっと掃除だけではつまらないので! 」
「 つまらないって…… 」
かれこれ三十分、動き続けた。A達のバカ体力を目撃した高杉は黙っていられるわけがなかった。高杉はAに向かって勝負を申し出た。
もう自分の怪力を隠すことを止めたAは服についた埃を払って二つの言葉で了承した。
他の人達も名乗り上げ、それも了承したAだった。
「 勝ったの俺なんですけど… 」
「 …… 」ポンッ
「 肩に手を置くなァ!哀れんだ目で見てくんな!! 」
❁❁❁
試合開始の合図がなり、二人同時に走り出し中央で竹刀同士は交わった。
「 ( っ!くそ…! ) 」
高杉は銀時の時とはまた違った力のかけ方に動揺した。とにかく竹刀にかかる力が重いのだ。
竹刀で押し返して後ろへ引いた。押し返されたAも後ろへ引いたがすぐに走る。真っ直ぐに向かってくるかと思えば、ジャンプして高杉を超え、後ろに着地した。
「 ! 」
「 はぁっ! 」
突いてこようとする竹刀を何とか避け、また後ろへ下がる。すると一歩下がった足の地面の所から、ギシ……と軋む音が鳴った。
そこは先程Aがジャンプする時に踏んだ所。高杉が驚いて足元を見た。目の前にかかる影に気付かずに。
「 っしま… 」
「 よそ見はいけません 」
Aは勝ち誇ったように口角を上げ笑い、両腕で掲げた竹刀を思いっきり振り下ろした。
勝者はAとなった。ちなみに高杉の頭にはすごく大きなたんこぶが出来た←
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運動系引きこもり(プロフ) - 琥珀@中也が尊いさん» 琥珀@中也が尊いさんコメントありがとうございます!分かりました、検討してみます! (2021年2月28日 12時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀@中也が尊い(プロフ) - 表紙がすごい銀魂感。作者様が書かれたのですか?あの、作者様が書かれたのであればもし宜しければ文字がないバージョンを上げて頂きたいです。すっご表紙好きです (2021年2月28日 1時) (レス) id: bc2916a5a7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - きみをさん» きみをさんコメントありがとうございます。あぁぁあ、ありがとうございます……ッ!更新頑張りますので是非とも本編の方も読んでいってください……!! (2021年1月31日 13時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
きみを - はぁぁぁ好きすぎる、、更新楽しみに待ってます! (2021年1月30日 23時) (レス) id: 2684e373b7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - リアさん» リアさんコメントありがとうございます……!一気読みしてくださって嬉しい限りです^^本編もどうぞ読んでください!映画は私も泣きました……。これからも応援よろしくお願いします (2021年1月26日 0時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2020年2月9日 17時