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-三六頁目- 記憶の中の母 ページ36

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お母様は優しくて、強い方だった。


私の家はお金はたくさんあったから、お母様はここから少し遠いところにある貧民街へ寄付金を送っていた。


たまにその場へ向かって、食べ物を配っていた時もあった。お父様も家政婦さん達もそれを全力で手伝っていた。


私もたまに手伝っていた。


それで貧民街の人達は戸惑いながらも大喜びしてくれていたし、笑っている人々を見たお母様も笑っていた。



“誰かが悲しんでいたら一緒に悲しんで慰め話を聞き、誰かが喜んでいたら一緒にバカみたいに笑って喜ぶ”



……それが、母の決まり文句だった。



───
「 A。もしかして今日も手伝ってくれるのかい? 」

「 うんっ!あのな?貧民街(あっち)に 、ウチのはなしがおもろいって言うてくれた子がおんねん! 」

「 おや、お母様の手伝いはしてくれないの? 」

「 おてつだいをしたあとにおはなしするのー! 」

「 ふふっ、そうかい 」
───



記憶の中の母は優しくて、強い。










❁❁❁


月日は流れて、弟も成長した。いつの日か弟も一緒に貧民街へ行くようになった。

そして、たまたま私より年下の桃色の髪の女の子から話しかけられた。女の子はいつも赤髪の男の子と一緒にいた。



「 ねぇねぇAちゃんAちゃん 」


「 なぁに? 」


「 あんな?ここさいきん、こわぁーいおとなたちがたっくさん来んねん。ここにきてはウチらの大切な家とかどんどんこわしてくし…… 」


「 だから、Aちゃんも気ぃつけてな 」


「 ( こわいひと? )う、うん。分かった 」



大問題じゃない?と思ったが、子供で思考回路がそこまで回らなかった私はさほど深く考えることは出来なかった。


思えば、このことをお母様か、お父様に話しておけば良かったんだ。


そうすれば、後にやってくる悲劇に少しは対処出来たかもしれないのに。

-三七頁目- 一瞬の出来事→←-三五頁目- 弱いせいで



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**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - わ、そうですよね、不躾な質問をしてしまい申し訳ありませんでした…!!勿論です!これからも応援させていただきます! (2021年1月2日 14時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - **雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂)さん» 初めまして!ありがとうございます。質問の件なのですがそれを言ってしまうとネタバレになってしまうので控えさせていただきます……(><)お答えできず申し訳ないです。それでもまだこの作品を読んでいただけるのなら幸いです (2021年1月2日 11時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - 初めましてコメント失礼します!質問なんですが、弟くんはどうなるのですか? (2021年1月2日 3時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - ポンポネッラさん» コメントありがとうございます!!そうですよね、神ですよ。あの3人組は!いつか高杉さんとヤクルコの話書きたいです← (2019年11月25日 15時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - あら!東雲さんと愉快な仲間たちの過去が覗けるなんて.......尊い(ぐへ) 個人的にショタ塾組は神だと思ってます。はい。 (2019年11月25日 4時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月4日 17時

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