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-二九頁目- 違うだろ。 ページ29

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「 お前はそうなのかよ 」

「 …え? 」




銀時は手に持っていたものをAにバレないように落とし、自由になった両手でAの頬を思いっきり引っ張った。


自分の赤目とAの真っ黒な目が絡み合った。ポロポロと泣き続ける彼女の目に光は消えかけている。


思わず力を入れすぎてしまう。奥歯を噛みしめてしまう。なぜだか不甲斐ない気持ちで頭の中がぐちゃぐちゃだった。




「 い、いひゃ…いふぁい…、は、はな 」

「 放さねェ。お前は何も分かってねェ 」





世界の色は白か黒か赤だった。でも色気づいたんだ。色んな色に。



「 屍を喰らう鬼が出たというので来てみれば… 」


「 じゃあねぇ…“シロちゃん”って呼ぶことにしますっ 」





たった二人に。






「 何も知らない?確かにお前は何も知らねェ。
怖かった?なら周り見ろよ 」







変えられたんだよ。






「 助けてくれない?お前、それ誰かに頼んだのかよ。頼んでねーだろ、俺と松陽しか知り合いいねーんだからよ 」




「 …っそ、れは… 」




「 一人で勝手にやって、負けたつもりでいるだけだろ。

言えよ、ちゃんと 」






小刻みに手が震えた。その震えに反応するかのようにAの中で二つの、対になる感情がぶつかる。




それは、巻き込みたくないという感情と───









「 俺は、ここにいんだろーが 」



















──────助けてほしいっていう、感情。






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-三十頁目- ……たすけて→←-二八頁目- ひとりぼっち



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**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - わ、そうですよね、不躾な質問をしてしまい申し訳ありませんでした…!!勿論です!これからも応援させていただきます! (2021年1月2日 14時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - **雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂)さん» 初めまして!ありがとうございます。質問の件なのですがそれを言ってしまうとネタバレになってしまうので控えさせていただきます……(><)お答えできず申し訳ないです。それでもまだこの作品を読んでいただけるのなら幸いです (2021年1月2日 11時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - 初めましてコメント失礼します!質問なんですが、弟くんはどうなるのですか? (2021年1月2日 3時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - ポンポネッラさん» コメントありがとうございます!!そうですよね、神ですよ。あの3人組は!いつか高杉さんとヤクルコの話書きたいです← (2019年11月25日 15時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - あら!東雲さんと愉快な仲間たちの過去が覗けるなんて.......尊い(ぐへ) 個人的にショタ塾組は神だと思ってます。はい。 (2019年11月25日 4時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月4日 17時

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