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第173訓-■■■篇-二三 庇うように ページ23

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首を絞めていた感触は消え、ドサリと倒れ込んでしまった。咳をする度に頭の痛みが増していく。

首を絞めていた男は心底うんざりしたようなため息を吐く音が聞こえた。




「はぁ……なんやもう起きたんか。そのまま眠っとれば良かったんに。」


「……コイツに何をしようとした。」


「その女の中におるウイルスを取り除いてあげようとしただけや。あーぁ、なに斬ってくれとんのや。ま、すぐ生えるけど。」




頭上でそんな会話をしていた。なんとか痛みに耐えながら顔を上げると、目の前には黒い制服を着た黒髪の人が刀を赤毛の男に向けながら立っていた。



まるで、庇うかのように。




「───そうか。土方さんがそう決めたんなら、私は変えようがないな。」

「ハッ 分かってやがんのか。」

「ま、弱音も聞いたってもええけどなァ。なんなら胸だって貸したるわ。」

「いらねーよバカ。」

「バカって言う方がバァーカ。」





ザザッ──────





「うぅぅぅ………………っ」


「!?オイ、どうした!!」

「【エラー】が修復しつつある。
アイツが作ったウイルスとはいえ、ちゃんとそれを消せるようにする薬も作っておくもんや。よく言うやろ?毒を作るものはそれを解毒する薬も同時に作るって。それと同じことや。」






覚えてる。聞き覚えがある。






真っ暗な視界の中、白く体の輪郭だけ見えた。
鼻につく煙草の匂い。












彼は、









「──────ひじかた、さん……」









口から勝手に、その名が出た。





「(ウチは一体……何を、)」



「A!」



また、その名前……。あとなんで、土方って……?



「動けるならさっさとこの船から出ろ。そして……」


「………?」






「さっさと書類仕事をしろ。」








「……………………………………………………………はぁ?」








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第174訓-■■■篇-二四 彼奴の正体→←第172訓-■■■篇-二二 同じバケモン



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運動系引きこもり(プロフ) - 七瀬未来さん» 七さんへ。字数制限での縮め方は目を瞑りましょう。たくさんの感想を聞けて嬉しかったです。挿絵は頑張りました。もっと褒めて欲しいです。P.S七さんも5巻出せるよう頑張ってください。コメント書きに行きます、 (2021年2月8日 11時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
七瀬未来(プロフ) - 運こへ。東雲さん沖田くんと仲直り出来て良かったです……。あと東雲さんの表情筋が段々と緩んできてるのに読んでる私も頬も緩みました。人形マダオとギャル男とのお話も頑張って下さい!PS.挿絵素晴らしかったです。銀しの推しだったけど沖しのにもグッと来ちゃったよ (2021年2月7日 13時) (レス) id: e97d6b826d (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 睡眠足りない布団好き女子さん» ようやくこの画像出せたよ……!うん、恋愛って難しいからね(なんで逆ハー書いてる?) (2021年1月21日 23時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
睡眠足りない布団好き女子(プロフ) - あの画像がまさかここで使われるとは.........!! 次が超絶気になる〜!!!! 楽しみにしてマース!! てか、これ逆ハーやったって今思い出した笑 (2021年1月21日 23時) (レス) id: 9e26011d22 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - ポケットの案内人さん» そうですそうです! (2020年9月19日 12時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2020年4月14日 13時

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