幕府のボディーガードさん2【銀魂】

第85訓 多分世界一平和な時間ってこのことを言うんだと思う※書き直し ページ35

【Aside】





「こんにちは、おじいちゃん。また来たで。」

「おお…！Aちゃん。いつも来てくれてありがとう。」




あーーーーおじいちゃん癒されますこちらこそありがとう。私自分のおじいちゃんに会ったことないからおじいちゃん居ったらこんな感じなんかな。


───団子屋『うぐいす』。前回非番の時に来た甘味屋だった。そこでエリザベスさんとヅラと会ったんやったな。

おじいちゃんはしわくちゃな人懐っこい笑顔と嗄れた、でも優しさを含んだ声で




「Aちゃんや、今日もみたらし団子かい？」

「……いや、今日は三色団子で。」

「はいよ。」




おじいちゃんは中に入っていった。
この団子屋は元々おじいちゃんの奥さんが営んでいたが、一昨年ぽっくり逝ってしまったみたいで、奥さんの意志を継ぐ為におじいちゃんが団子屋を続けているらしい。


町の中やっちゅーのに通り過ぎていく人達はこちらの団子屋に見向きもせんと過ぎ去って行ってしまう。




「(なんで他の人はここに寄っていかんのやろ。)」


「Aちゃん。ほい、」

「あ………、ありがとさん。」



白いお皿に並べられた三本の三色団子。一本を手に取ってパクリと食べる。どこか素朴な感じで私は好きなんやけどなぁ…



「なァおじいちゃん。なんでもっとお客さん呼び込まんの？おじいちゃんの団子こんなに美味しいんやからお客さん一人でも捕まえたら繁盛すると思うんやけど。」


「はっはっ！Aちゃん、ありがとうな。でもな、いいんじゃよ。儂はAちゃんやエリーちゃんみたいにここの団子を美味しいって言ってくれるだけで。」



「満足じゃ。」と最早仏様のような笑顔で言うおじいちゃん。……おじいちゃん心綺麗過ぎやろ。



「でも…」

「経営の事心配しとるんじゃろ？なぁに、儂はこの六十八年伊達に生きとらんよ。」

「おじいちゃん逞しいな。でもなんかあったら呼んでな、直ぐ駆けつけるからな。」



おじいちゃんは何も言わずただ笑った。
私は団子を咥えながらおじいちゃんに時間を聞いた。



「時間？ちょうど二時くらいだけど…」



どうしたんじゃ？と聞いてきたので会う人がいると答える。エリザベスさんだ。

実は今日はエリザベスさんと甘味屋巡りする約束やった。ヅラとか来るんかな。エリザベスさんからお誘い受けた時、ヅラも来るとかは言っとらんかったけど。




「おじいちゃん、お茶。」

「はいはい。」




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