幕府のボディーガードさん【銀魂】

第13訓　“一応”って言葉、たくさん使ってるけど本当にそうですから。ビミョーな立ち位置なんですよね、私 ページ13

「えっと…どちらさんですか？」


「幕府の者です。松平に頼まれて“仕事”に来ました。局長、近藤勲(ゴリラ)さん、お願いできますか？」


「今確実に勲と書いてゴリラって言ったよね俺の聞き間違いじゃないよね。」



名前…間違っとるんやろうか、


見張り…の人ですかね。真選組は“税金泥棒”やら“人斬り集団”などと呼ばれていますが、現状がそれなら報告書にはデッカイ文字で人斬り集団でした！！って書けて楽出来るのに。


見張りの人？は「お待ちください！」と中にそそくさと入っていって「局長〜〜！！！」と門を閉めても聞こえてきた。




△△△




「いやぁすみませんねぇ！お待たせしてしまって！ささ！どうぞどうぞ、上がってください！」


「……。」


「おいザキ！お茶を持ってきてくれ！
…いやぁ〜 まさかとっつぁんの代わりに来るとは。今日はとっつぁんが来ると思ってたからなぁ…」


「……すみません。不満でしたか？一応あの松平(バカ)にも人望っていうものがあるんですね。あ、これたこ焼きです。」


「いやいやいや！とんでもない！ありがとうございます！」



あっはっは！と豪快に笑う、目の前人は近藤勲。この間姫様捜索の時に会えると思っていたが何処に居たのか会えなかった。
※実際はAが爆発を起こしそれに巻き込まれた近藤が気絶していて気がついてなかっただけ。



………………でも、この人、が…




「情に溢れた…ゴリラ……。」


「なにこの人！初対面でいきなり失礼なこと言われたんだけど！？あ…申し遅れました、俺は真選組局長、近藤勲です。」


「…東雲A、です。一応幕府の人間です。」




一応…ね。私だって拾われた身ではあるけどいつ殺られるか分からんしなぁ…。




「というかそちらの喋り方が素…ですか？」

「え？」

「その訛ってる方の。」


「…あぁ、出てましたか。すみません。仕事の時とかはなるべく敬語で話せと口を酸っぱくして言われてるんですよ。でもちょっと慣れてなくて。」


「そうなんですか！なら楽な方で喋って頂いても構いませんよ！！」




貴方は俺達真選組の上司なんですからな！と常に人懐っこい笑顔を浮かべる近藤。



いや、上司と言っても本業は護衛ですから。松平が勝手に言ってるだけです。多分。



それからと言うもの、近藤とは他愛もない話をしていた。



この人は、警戒心というものを持ってるのだろうか。

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