インターハイ前で ページ36
「なー、青峰ー…」
「あんだよ…」
いまだ枇杷をまごまごしている良くんをよそに、隣の青峰に声をかける。
つーか、暑さで死にそうだ……
「もうちょっとでさー、インターハイじゃん……」
「…それがどうしたんだよ」
「まけんなよ。」
そう言うと、青峰が少し目を見開いて、笑みをつくる。
「ったりめーだろ。俺が負けることなんてねーよ」
「相変わらずの自信過剰で。……ほい」
「ふぐっ!?」
思いっきりキメ顔をかましてくる青峰の口に、鞄から取り出したアイスを突っ込む。
「ってめ、春野……!!」
「たのんだぜ、エース様。……あだっ」
「お前の言ってることはごもっともだが、今は勉強に集中だ、春野。」
「うぃーっす…」
諏佐パイセンに頭をぶっ叩かれ、机に向き直る。
ここからでは青峰の表情は見えない。
ただ、なんとなく分かる。
こいつは、さっきの言葉に絶対に応えてくれると。
「ふふっ。(青峰くん、満更でもないような顔してる…)」
「あ…?なに笑ってんだよ、サツキ」
「ううん、なんでもない!
ほら、青峰くんも集中ね!補習終わんないよ!」
「……わぁったよ。
(久々に燃えんじゃねえか。よし、インターハイ……当たったやつらが強ければ、ちょっと本気でも出してやるよ)」
桐皇学園高校バスケ部エース様の目には、
ほんの少しだけ、闘士が宿っていた。
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しゅん - 面白いです! (2018年6月7日 18時) (レス) id: 32b41a532f (このIDを非表示/違反報告)
未来紡 - コメントありがとうございます!自分では超スローペースだと思っていたので、とても嬉しいです!頑張ります! (2018年3月18日 10時) (レス) id: 8800973e38 (このIDを非表示/違反報告)
ぱやぱや(プロフ) - 流れがサクサク進んでいいですね。更新楽しみにしております(●´ω`●)頑張ってください! (2018年3月18日 9時) (レス) id: 918f2226ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未来紡 | 作成日時:2018年3月11日 17時