ただいまの返事は在りし日へ ページ11
「ただいまー」
放課後、まっすぐ家へ帰った。
特別何かするわけでもないのだが、用事なんてないし、こうする他ない。
家の中はずっと暗いままだ。ご飯なんてグラノーラ以外ずっと食ってない。
そもそも手料理自体、最後に食べたのが何年前かなんて分からない。
私の家庭事情は少々複雑だ。元は、父と母の両親と、兄と弟がいる五人家族だった。
それも今は離婚し、母に引き取られた私は二人で暮らしている。その母も仕事が忙しく、会える日などなかった。
だからこうしてただいまと言っても、返事なんて絶対に返ってこない。
まあ、そんなこと今さら気にしても仕方がないけどな。
家に帰っても、本当にすることがないのだ。
本があるわけでもなければネットが繋がっているわけでもなく、携帯もない。
暇だ。
「羨ましいなー……みんなと遊べる人って。私なんか、もう暫く全然誰かと遊んだことなんてないや。」
そこで、とんでもないことを思い付く。
「そうだ、明日……桃井ちゃんを誘ってみよう!!」
高らかに叫んだ。
今日の青峰の言葉を、忘れているわけがない。
つまりは、猛アタックするぜ、俺は。
33人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゅん - 面白いです! (2018年6月7日 18時) (レス) id: 32b41a532f (このIDを非表示/違反報告)
未来紡 - コメントありがとうございます!自分では超スローペースだと思っていたので、とても嬉しいです!頑張ります! (2018年3月18日 10時) (レス) id: 8800973e38 (このIDを非表示/違反報告)
ぱやぱや(プロフ) - 流れがサクサク進んでいいですね。更新楽しみにしております(●´ω`●)頑張ってください! (2018年3月18日 9時) (レス) id: 918f2226ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:未来紡 | 作成日時:2018年3月11日 17時