１６０、彼女の手料理 ページ10
翔「おいし…」
一口食べたところで、言葉が漏れると、Aちゃんはほっとした様子で自分の分を口にした。
牛乳を含んだ卵とケチャップ、ご飯にしみ込んだチキンスープの味がいい感じにマッチしている。
A「よかった…ホント私が楽に作るための料理だったから…」
翔「全然そんな感じしないよ。すっげーうまい」
次々に口に運ぶ姿に、Aちゃんに「落ち着いて食べようね」なんて声をかけられる始末。他の料理もおいしくいただく。
彼女の手料理…なんて最高じゃん？
オレのために作ってもらって、うまいんだから、落ち着けるわけがない。
少しペースを気にしながらも、一気に食べ終えてしまった。
「ごちそうさま」というと「えっ？もう？」と驚く彼女。
見ると、Aちゃんの皿にはまだ半分ぐらいオムライスが残っていた。
食べ終わって、Aちゃんが「ちょっと話していい？」と少し改まった様子で口を開いた。
A「あのね、バイト…今月いっぱいかな？で終わりになるの。ミヤくんが就職もあるからもう辞めろって」
翔「そうなの？卒業までは続けるのかと思ってた」
A「うん…そのつもりだったんだけどね。ミヤくんに押し切られて…」
そこでAちゃんは一息ついて、オレを見た。
A「翔くんは…、私がね、華やかな格好して、ピアノ弾くの…嫌？」
翔「うーん、考えたことないな。オレがAちゃんのことよく知るようになったときにはもうピアノ弾いてたでしょ？そっちが先だから、そういうものだと思い込んでたけど、どうかした？」
A「…ミヤくんにね、翔くんは嫌なんじゃないかって言われたから。自分の彼女がお酒を出す店でドレス着てピアノ弾くのってどうなのって。水商売だし。それに、就職にも影響あるんじゃないかって心配してたの」
翔「あー、そういうこと。確かにそういう目で見られるのはいい気がしないね。でもオレは、あの場にいる人ってAちゃんの演奏を楽しみにしてくれてる人が多いんじゃないかなって感じてたよ。だから気にならなかったのかも。
就職にってのは、気にしすぎっちゃ気にしすぎだし、気にしないわけにもいかないっていう感じかな。まぁ雅さんの過保護も少し入ってると思うけどね？」
そういうとAちゃんは少しほっとした表情を見せた。
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あい(プロフ) - まよゆりさん» まよゆりさん、潤くんのお話のときから！嬉しいです♪ありがとうございます。つながりもお兄さんの優しさも私の願望を爆発させてます。こんな風に助け合い支えあえる人たちがカップルで仲間になってたら最強ですよね。ホントうらやましい♪ (2019年5月18日 5時) (
レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 潤くんのお話の時から、楽しく読ませてもらってます。それぞれのカップルが出てきて、お話の繋がりが嬉しいです。お兄さん達に大事にされてて羨ましいなぁ。 (2019年5月13日 7時) (レス) id: 9aaaf0ab1d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - せいこさん» せいこさん、ありがとうございます！主人公ちゃん、翔くんともに頑張りどきです。きっと二人なら野杜さんに負けずに立ち向かっていってくれるはず！今後もお付き合いください♪ (2019年4月27日 5時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
せいこ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます。野杜さんになんか負けず、しっかり翔くんを捕まえていて欲しいですね。主人公ちゃんも、上を向いて前を見て頑張って！また、更新待ってます。 (2019年4月20日 18時) (レス) id: 40a9623dcc (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 黒衣ちゃん！ありがとうです♪ W萌え＆爆発(笑。そして私も「やだ」 からの翔くんガードの下り好きッス)そんな萌えまくり爆発中の黒衣ちゃんを こっそり覗きに行って楽しみたい。主人公ちゃんの背中押すとこも 観察したい(笑) (2019年4月6日 6時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい
| 作成日時：2019年3月30日 7時
