１５９、二人の距離 ページ9
＊＊＊ Side 翔 ＊＊＊
Aちゃんが本を置きに行くと言って席を立つとすぐ、野杜さんがやってきた。
翔「どうしたの？何かあった？」
お嬢様で自分の都合で動くことが多い彼女だけど、こんな風に人と会っているときにくることはなかったから驚いた。
野杜「丁度近くにいたし、ちょっと話したいこともあったから。Aさんは？」
翔「今本を片付けに行ってる」
野杜「そう。これお土産。家族でね、軽井沢に行ってきたの」
包みを受け取り、お礼を言う。軽井沢の話を少ししてから、用件に入る。
話の途中から、視界にニノちゃんとAちゃんが目に入るようになった。
初めは「そこにいるんだ｣という程度。
ニノちゃんとも知り合いだから話してても普通。でも、少しずつ距離を縮めているように感じられるのは気のせいだろうか。
野杜さんの話を聞きつつも気持ちは完全にAちゃんに向いていた。
野杜「気になるの？彼女」
オレの視線に気がついたのか、彼女がそう口にした。「ちょっとね」と言葉を濁すと、
野杜「いいわね。そういう初々しい感じ。翔くんもかわいいのね」
翔「からかわないでよ」
そんな風に笑っていると、Aちゃんが入ってきた。
野杜さんは彼女に挨拶をして、早々に立ち去った。
オレの心の中に残るモヤモヤ…。
ニノちゃんとやけに近くなかった？
何話してたの？
テラスに出てくる前の笑顔、何言われたの？
ってかオレ、こんな嫉妬深かったっけ？
それもAちゃんが話してたのは、ニノちゃんでしょ。人柄だってよく知ってるし、ベタ惚れな彼女がいる人でしょ。
自分でわけがわからなくなる。
Aちゃんに聞いてみると、女子会の話。いや、ニノちゃんが飲みたいって話か。
その後はAちゃんの提案で、ご飯をご馳走になることに決まった。食材を買って二人でAちゃんの家に向かう。
オレは手伝えないから、Aちゃんの様子をリビングから覗き込む。「恥ずかしいから」といいつつも、キッチンとのドアを閉めないのは、一緒にいたいって思ってていいのかな？なんて勝手に幸せを感じていた。
出来上がったオムライスとスープ、サラダを運んでくれる彼女。
準備が整ったところで「いただきます」と二人で手を合わせて食べ始めた。
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あい(プロフ) - まよゆりさん» まよゆりさん、潤くんのお話のときから！嬉しいです♪ありがとうございます。つながりもお兄さんの優しさも私の願望を爆発させてます。こんな風に助け合い支えあえる人たちがカップルで仲間になってたら最強ですよね。ホントうらやましい♪ (2019年5月18日 5時) (
レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 潤くんのお話の時から、楽しく読ませてもらってます。それぞれのカップルが出てきて、お話の繋がりが嬉しいです。お兄さん達に大事にされてて羨ましいなぁ。 (2019年5月13日 7時) (レス) id: 9aaaf0ab1d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - せいこさん» せいこさん、ありがとうございます！主人公ちゃん、翔くんともに頑張りどきです。きっと二人なら野杜さんに負けずに立ち向かっていってくれるはず！今後もお付き合いください♪ (2019年4月27日 5時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
せいこ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます。野杜さんになんか負けず、しっかり翔くんを捕まえていて欲しいですね。主人公ちゃんも、上を向いて前を見て頑張って！また、更新待ってます。 (2019年4月20日 18時) (レス) id: 40a9623dcc (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 黒衣ちゃん！ありがとうです♪ W萌え＆爆発(笑。そして私も「やだ」 からの翔くんガードの下り好きッス)そんな萌えまくり爆発中の黒衣ちゃんを こっそり覗きに行って楽しみたい。主人公ちゃんの背中押すとこも 観察したい(笑) (2019年4月6日 6時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい
| 作成日時：2019年3月30日 7時
