１６１、就活 ページ11
A「月末には無職になっちゃう。高校生のときからずっと何かしらバイトは続けてたから、学生なのに職なし気分(笑)クビにするんだから、系列店ぐらい紹介してもらおうかな？」
翔「そしたら、そっちの常連さんになろう(笑)」
二人で笑いあった。
食器を片付けてコーヒーを飲む。大野さんの個展の感想だったり、授業や卒論のことだったり少しずつ話すけど、就職の話だけは避けているように感じた。
決まったら決まったってちゃんと話してくれるんだろうけど…その先を考えてしまうとAちゃんがまた気を使いすぎちゃうんじゃないかって心配になる。
翔「…就職活動はどう？」
思い切って切り出すと、Aちゃんは、少しびっくりしたような顔をする。
A「…面接を今3社受けてる。2次だったり3次だったりしてるからバラバラで。これからってところも3,4社…かな」
下を向いてポツリポツリと話す。
翔「そっか。決まったら教えてね。いい方法考えよう？」
Aちゃんの手をとって、覗き込むように話すと彼女の眼にはうっすら涙がたまっていた。
翔「Aちゃん？」
彼女はそのまま手を握り返して、コツンとオレの方に頭を乗せた。
A「…だんだん、自分が分からなくなってきちゃった。
すごくやりたいと思ってた仕事なのに、ね。一次面接にね、合格したときに、うれしい気持ちの中につらい気持ちが棘みたいに刺さってるの。それが抜けなくて…次の面接とか応募のときに一つ、また一つって刺さっていって、つらい気持ちが大きくなっていくの。
面接中は気持ちをシャットダウンして、集中するようにしてるんだけど…ね」
ぎゅっとAちゃんの手を握る。
翔「Aちゃんはさ、自分のしたいことに挑戦することと、自分の気持ちに従うこととどっちを選ぶ？」
Aちゃんは頭を起こしてオレを見る。
翔「たぶん聞かなくても答えは分かる。オレはAちゃんがそういう人だって思ってるし、実際そうだからすごいなっていつも思ってる。
もちろん、もうひとつだってAちゃんだし、オレのことすっげー大事って思ってくれて一緒にいたいっていう気持ちがあふれてたら、それはそれでうれしい(笑)」
笑顔で彼女を見ると、少し微笑んでいい感じだ。
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あい(プロフ) - まよゆりさん» まよゆりさん、潤くんのお話のときから！嬉しいです♪ありがとうございます。つながりもお兄さんの優しさも私の願望を爆発させてます。こんな風に助け合い支えあえる人たちがカップルで仲間になってたら最強ですよね。ホントうらやましい♪ (2019年5月18日 5時) (
レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 潤くんのお話の時から、楽しく読ませてもらってます。それぞれのカップルが出てきて、お話の繋がりが嬉しいです。お兄さん達に大事にされてて羨ましいなぁ。 (2019年5月13日 7時) (レス) id: 9aaaf0ab1d (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - せいこさん» せいこさん、ありがとうございます！主人公ちゃん、翔くんともに頑張りどきです。きっと二人なら野杜さんに負けずに立ち向かっていってくれるはず！今後もお付き合いください♪ (2019年4月27日 5時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
せいこ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます。野杜さんになんか負けず、しっかり翔くんを捕まえていて欲しいですね。主人公ちゃんも、上を向いて前を見て頑張って！また、更新待ってます。 (2019年4月20日 18時) (レス) id: 40a9623dcc (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 黒衣ちゃん！ありがとうです♪ W萌え＆爆発(笑。そして私も「やだ」 からの翔くんガードの下り好きッス)そんな萌えまくり爆発中の黒衣ちゃんを こっそり覗きに行って楽しみたい。主人公ちゃんの背中押すとこも 観察したい(笑) (2019年4月6日 6時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい
| 作成日時：2019年3月30日 7時
