【イナイレ】夏色デイズ. 【カゲプロパロ】 (ページ42)

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memory33～いやアンタも能力者かい!?～ページ42

A「ったく、どうしたもんかなァ」

アタシはそう言って大きなため息をつく。

アタシがそうなっている原因は…視線の先にいる謎の青年シロだ。

コイツの正体を探ろうとしたのだが…何とコイツは自分の名前しか分からないというのだ。

これにはアタシも「記憶喪失」かと疑ったのだが…コイツ曰く何か違うらしい。

だったら一体どういう事なんだよ、こりゃあ？

不動「……記憶喪失じゃねえんなら、鬼道クンの『目を疑う』でコイツの事調べた方がいいんじゃねえの？」

豪炎寺「確かに、ソイツは名案だ」

鬼道「分かった。出来る限りの事をする」

不動の提案もあって鬼道は能力を発動させ、シロに近づきその瞳を覗き込んだ。

鬼道の『目を疑う』がシロの瞳から数々の情報を得ていく。

鬼道「む？全くといって情報が無いぞコイツ。唯一あるとすれば……コイツは『人間』じゃない奴って事しか……」

コスモ「『人間』じゃないってどういう事ですかッ！？」

A「コスモ……？」

あの誰にでも明るいコスモが……初めてその顔を歪めて声を荒げた。

これにはメカクシ団も全員驚き、コスモの声にビクッと体震わす奴もいた。

アタシが一声かけると、コスモは自分がした事に気づきすぐに頭を下げた。

コスモ「あ……スイマセン。ボクとした事が……」

ヒロト「別に構わないけど」

そういやコイツ…確かシロが来てからずっとこんな調子だな…。

何か知ってんじゃないか…とも思ったが。

顔を真っ青にして今でも泣きそうなコイツを見て、嫌気がさしやめておいた。

人には誰にだって知られたくない事がある。ソイツはアタシだって……。

そんな空気の中、ただ一人シロだけはずっとボーっとしていた。

ここ来てからコイツもずっとこんな感じだからな…。

と、その時。ブーンと聞き覚えのある羽音が静寂を切り裂いた。

亜風炉「うわッ！？スズメバチじゃん！！」

どうやら危険な虫であるスズメバチが、部屋のどこかから侵入してきたようだ。

突然の出来事にメカクシ団はパニックになる。

神童「ど、ど、どうしましょう！？」

涼野「皆落ち着け！アレにあんまり刺激を与えるな！」

風丸「う～……！スズメバチ怖い……！」

皆が平常ではない様子に、一人がピクリと反応した。

シロ「皆を怖がらせちゃダメだよ」

そう言うと…シロは何とその瞳を赤くさせてスズメバチ向かって突っ込んだ。

そして一撃を入れ…スズメバチを部屋の壁ごと粉砕した。

は…？バケモンじゃん…。