6つの色と色彩世界。【ワイテルズ】 (ページ16)

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色彩世界ページ16

～BroooockSide～
「でさ、Nakamu…」
僕は彼に訊いた。

「？」
「僕等、何処に向かってるの？」

この旅の目的は、3人を見つけ出す事。
それと「アウトランドの王」が居る場所をつきとめる事。

だけど...。なんか誰も行き先を知らないような。
「ああ、『黒の国』だよ。」
僕は彼から逆に明確な行き先が提示されたのに驚いた。

「黒の国...？」
シャークんが聞く。

「多分その王様は、黒の国の王だとだと思う。俺、聞いたことが有るんだよ…。この世界で2人しか居ないって言われてる、『魔術』を使える王様が居るって。」

知ってたけど、やっぱり魔法使いか…。
6人で掛かれば問題ないかな？

「で、丁度良かった。俺もそいつに用がある。」
「？」

Nakamuの声色が急に低くなる。僕は冷や汗をかいた。
「そいつ、俺らの森にまで軍を進めて来た。そのせいで死んだ奴らの中には、俺の親友もいた…。」

僕らの知らない合間に、多くの事があったのだろう。
僕はそう言って下を向く彼の姿を見て、決心した。

それはシャークんも同じだったようで。
「大丈夫、Nakamu。一緒に行こ、絶対倒そう...。」
「僕も。」

「ははっ…。有難う…。ごめん、暗い話になっちゃたね…」

そう言って彼は笑う。が、僕は彼の頬を光が伝うのを見逃さなかった。
「…あ。ごめん、ごめんね...。色々、あったんだよ…」
「そ、そっか…。10年間も、待っててくれたんだから、当然だよね…」

シャークんと僕は、彼に「大丈夫」と言葉をかけるとまた歩いて行った。

～
「そうだ二人とも」
少し経って、今度はNakamuが聞き返してきた。
「？」

「『黒の国』って、何処にあるか知ってる？」
「え、知らん」
「知らん…」

すると彼は溜息をつくと言った。
「そっか、本当に此処の事知らないんだね…。」

すると彼は、色々と教えてくれた。
この世界…。『色彩世界』の事を。

ー設定ー
色彩世界には、7つの国がある。
ひとつ、緑の国。緑豊かな反面、危険な猛獣の居住地帯。
ふたつ、赤の国。ある程度文明の発展した南の国。
みっつ、青の国。7つの国の中で最も大きな港を持つ海洋大国。様々な船乗りが集まる。
よっつ、白の国。世界の中心の国。とても発展した大帝国。
いつつ、黒の国。『魔の国』と言われ恐れられる入ったら帰って来られない国。様々な伝説がある。現在黄色の国に侵攻中。
むっつ、黄色の国。こちらもある程度発展した国。現在黒の国と戦争中。
ななつ、虹の国。通称『魔法世界』と言われる幻の国。