6つの色と色彩世界。【ワイテルズ】 (ページ14)

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魔力魂の秘密ページ14

～BroooockSide～

嘘…。じゃあ…もしかして。

「Nakamuもっ？！持ってたり…しない？」
「…そういえば。」

彼はパンダパーカーのポケットを少し探ると、あっと小さく声を発し、
手を出す。その上には、

鮮やかな緑色をしたクリスタルが乗っていた。

「…！貸してっ！」
僕は咄嗟にそれを取ると、シャークんからもクリスタルを貸して貰い、震える指でそれらを1つに合わせた。

小さな光が漏れて、それは一つの、2色の魔力魂と成る。
「繋がった…」

Nakamuが呆然と呟く。
そうか。
魔法が混濁したのは、これが原因だったんだ。
このクリスタルは、多分あの白い魔力魂が割れたもの。

あれは僕等全員の魔力を集めたものだ。
だから色のついたクリスタル、その人の魔法の部分がほかの人に渡って、混濁してしまった。

だからこれで、シャークんの魔法が戻っていれば…

「シャークん！？ちょっと何時もの魔法使ってみて？」
「…ああ、良いけど」

すると彼は紋章の上に手を当て何やら呟くと、右手を挙げた。
ぼごっと音がして、目の前に有った木が抜ける。

何時もの彼の重力操作だ。
僕は少し安心した。

「え…こんなの使えたっけ君…」
Nakamuは驚いている。
あれ？

まだ記憶は混濁したままなの！？
僕はNakamuに向き直り言った。

「Nakamu使える魔法…」
「おｋ」

次の瞬間、僕は安心出来なくなった。
彼が何も呪文を唱えずに、その隣の木に触れると。

その木は音も立てずに完全に枯れた。

「…！」
安心は恐怖に変わった。
僕とシャークんは顔を見合わせる。

「「タイムストップ」」
未だこれも使えるようで。

～
こういうことに成った。

シャークんの魔法は元に戻ったが、喋り方はNakamuのまま。
しかも自分が弱い魔法を使っていた記憶もどっかに飛んじゃったみたい。

Nakamuは…殆ど変らない。だけど喋り方が、呪いに掛かった瞬間元に戻った。
そういう事。

もしかして全員分の魔力魂を集めないといけないのかな…。

きんとき…きりやん…スマイル…。
何時もと違ってても良い。

可笑しく成ってたって構わない。

逢いたいな。淋しいな。
3人じゃなんか味気なくて。

「...いこっか」
ねえ、Nakamuシャークん、皆に質問。
今回の旅のリーダーは僕なの？

一番適役じゃないでしょ。そんなの引き受けた覚えなんかないよ。
早く元に戻ってよ。

僕は心細くって、仕方が無いんだ。