皮肉な原理 ページ42
〜BroooockSide〜
僕は洞窟の奥の奥、きりやん達が追い付けない程のところまで走って行く。
ぶる「…母さん、父さん。…エド兄。」
聖なる洞窟には、「魔法の無い異世界とつながるゲートが或る」というかなり有名な情報の他に、もう一つ余り知られていない伝説がある。
それは、魔力魂を洞窟の奥にある井戸に投げ入れると、この世界の全ての魔法が、
無効、つまり消えてしまうと言うこと。
これは政府が漏洩を禁止までしていた重要な情報だ。
そしてこれは、僕が探し求めていた物。
ずっと考えて来た魔法への復讐を、するために。
だけど魔力魂を作るには、強大な魔力を持つ人一人が魔法を使えなくするまでしなければいけない。
でも。僕は、知ってたよ。6人の力が集まれば、こんな水晶作る位余裕だと、ね。
ずっと、この瞬間を待ってたんだ。
僕は目の前の井戸の奥の奥を見つめる。
そこに張る水は、神秘的な虹色をしていた。
ここに、落とす。
誰でも出来る、簡単な事だった。
・
ぶる「何でだよ」
僕は小さく呟いた。
手を放すことが出来ない自分の右腕に問うた。
皆、魔法がなければ追われる事は無くなるのに。
シャークんの薬の副作用も、無くなるのに。
きんときも、Nakamuも、きりやんも。
悩む事が無くなる、そのはずなのに。
その理由が頭の中にぽつりと浮かぶ。
…今魔法を消したら。
ぶる「スマイルが...本当に消えちゃうかもしれない...」
そして、気づく。
そうか、結局僕らは。
自分の力を嫌い、自分の力のせいで追われ。
それでも自分の力に頼ることしか出来なくて。
そして自分の力に助けられてきたのに。
ぶる「僕は...僕の魔法は...」
その行く宛てのない呟きに答えてくれたように、僕の肩をぽん、と何かが優しく触れた。
ぶる「シャー、クん…。」
後ろを向くと、徐に彼の名を呼んだ。シャークんは僕に襲われて、恨んでもいいはずなのに。
シャ「ぶるっく。もう、止めよ？俺...俺らの中で誰よりも、お前の事知ってるつもりだった。転校して来た気の弱そうなお前の事...守ってあげられるつもりだった。」
ぶる「…」
シャ「でも出来なかった。俺が隔離された後、お前は虐められてた。そのことも含めて、知ってるつもりだった…。」
きん「ルーク...。もう、いいだろ？解っただろ…？だから、手を離せないんだろ？」
隣で、聞きなれたきんとき…いや、エド兄の声がする。
ぶる「エド兄...僕...」
涙が、頬を伝った。
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らっきー(プロフ) - 紅来さん» ありがとうございます！かなり矛盾している箇所もありますが...('Д') (2019年4月21日 16時) (
レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
紅来 - 初コメです読んで感動した。よくここまで考えられるって思います。続き楽しみです！ (2019年4月21日 13時) (レス) id: 290a4e9311 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 弥弧さん» うえええええ？！！マジですか？！ありがとうございます！頑張らせて頂きます！ (2019年4月21日 5時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
弥弧 - らっきーさん！久しぶりのコメントです！いつも楽しみにしてました｡続編楽しみです！((毎日見てるから大体覚えちゃいました！更新頑張ってください！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: e4d3d4fa63 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 零さん» はい！ありがとうございます！今後も出来たらで良いので、この見切り発車作者を宜しくお願い致しますです(´・ω・`) (2019年4月20日 17時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
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