リーダーの資格【Nakamu】 ページ1
別に、これと言って「〜したい」という思いがあったわけではない。
「Nakamu」
「…ん」
「お前は捨て猫拾ったら、どうする？」
「は？ｗ...まず俺は拾えないかなあ。そんな勇気無い。だれかの命を預かるなんて」
ただ、特に力のない自分はこれからどうなるのだろう、何をしたらよいのだろうと行き場のない微妙な将来への不満を感じていた。
「...そっか。実はね、Nakamu」
「え、ほんとに猫でも拾ったの？ｗ」
「え、転校...？！」
〜
「正確には、これから余り学校に来れなくなる」
「...え」
「俺...貴族学校に推薦されたんだ」
寂しそうに話す彼の顔の奥に、少し嬉しそうな表情が見えるのも相まってかNakamuの心情は揺れた。
「こっちをやめるって訳じゃないから、な？...ごめん。もっと早く言えばよかった」
「貴族…？嘘だよね...。きりやん『俺はそんな奴らと一緒には居たくない』って...」
「...」
きりやんはそれ以上何も答えなかった。
〜
『Nakamu、Nakamu！』
「…誰？」
『…そっか。ねえ。思い出してよ』
「どういう…」
『俺の名前は』
「っ！！！」
飛び起きる。
またいつもの夢、か...
別に、これと言って心当たりがあった訳ではない。
ただ、何かを失ってしまったような虚脱感が、胸の奥にこびり付いて離れなかった。
まあ結局、忘れてしまった記憶を除けば普通の人生で、普通に生きていくんだろうなとこの時は思っていた。
〜
「今日からこのメンバーで生活していくわけだが、まず学級委員を決める」
「男女一人ずつ、立候補者は挙手」
あの時はまだ、純粋だったのかもしれない。
単純にみんなをまとめる立場の人間に憧れていた、自分に期待して手を上げた。
だが本当は憧れていただけで自分はそんなことできないのを知っていたが。
Nakamuは手を真っ直ぐ伸ばし、どや顔で周囲からの歓声と拍手を受けた。
でも自分なりに頑張ってみた。
「やらかしリーダー」となんとも滑稽なあだ名がついたが、頑張ってみんなをまとめた。
なんだかんだ周りからは慕われた。
...あの時までは。
彼の母が死ぬまでは。
…
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ｍｍｍ - 初めまして！あの、ワイテルズさんの感動小説を不意に読みたくなってきて、探してたらこの小説までたどり着きました。凄く面白くて、1日でストーリーの方はすべて読ませていただきました。ほんっとに感動して、話も作りこまれてて、最高です！ありがとうございます！ (2022年1月22日 21時) (
レス) id: 41ebec53f9 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - ぶどう。さん» ?!コメントありがとうございます!!ありがとうございます、続編？も作る予定なので楽しみにしていてください!応援ありがとうございます。。。(*'ω'*) (2020年1月6日 7時) (レス) id: 1bec113e27 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう。 - はじめまして。何時も楽しく読まさせて頂きました。完結おめでとうございます。(出遅れた感が凄い)魔法世界の方ではずっと泣きっぱなしで親に心配されてしまいましたw素敵なお話をありがとうございました。これからもひそかに応援しています。長文失礼しました。 (2020年1月5日 20時) (レス) id: 0d09c9d04a (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - Kuroさん» はじめまして！コメントありがとうございます!...感動系を目指して作ったのでとてもうれしいです！頑張りますー♪ (2019年12月30日 8時) (レス) id: 41f71d1a65 (このIDを非表示/違反報告)
Kuro(プロフ) - はじめましてこんにちは！らっきーさんの『6つの色と魔法世界』の、きんときさんの、お話しで涙目になりました！とても長いお話しを、完結おめでとうございます。これからも頑張ってください！ (2019年12月29日 22時) (レス) id: 93212d5683 (このIDを非表示/違反報告)
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